内容説明
新吉原の華やかな表通りに隠れた場所に、ひぐらし店と呼ばれる裏店がありましてねえ。場所が場所でございますから、堅気の仕事をしている者はほんのひと握り。後は大道芸や芝居小屋の中売り。噺家とも呼べないろくでもない奴に、仕事師とくる。おんや、そんなひぐらし店に似つかわしくない、滅法界、品をした女ごがやって来ましたよ…。心に染みる人情物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
57
夢草紙人情ひぐらし店「暮れがたき」長屋に住む人々の様々なことで助け合い、励まし合い、時には叱責合う、人情話し沙影さんの今後はどうなるのか、次巻があるのかな?2014/05/27
ううち
15
江戸長屋の人情もの。場所柄なのか、今でいう芸能関係のお仕事をしている人たちが多い長屋というのも珍しい。籠抜けの助六親子の話が切なかった。『おかんヶ茶屋』にその後があるようなのですが、すっかり忘れているので再読してみようかな。2015/11/29
akogoma@灯れ松明の火@SR推進委員会
9
おかんケ茶屋を先に読んでいて、いろいろ気になってたことがようやく判明したいわば「前日譚」。なるほど、ここに「ひぐらし店」の面々の過去が語られていたのだと納得。これまでの時代物は料理メインの謎解きや捕り物系がほとんどだったので、切ない人情話「だけ」なのは慣れないのだが(つい深読みするんで(^^;))巻数を重ねると誰かれかまわず愛着がわくというもの。続編も楽しみ。2016/09/06
Totchang
6
新吉原の日本堤脇にある徳右衛門店(通称ひぐらし店)をめぐる人情噺。お稲荷様が口開けのご挨拶の口上を話してくださいます。お稲荷さんというよりも幇間みたいな口の利き方ですがねぇ。2017/08/01
たーくん
5
新吉原の華やかな表通りに隠れた場所に、ひぐらし店と呼ばれる裏店がありましてねえ。場所が場所でございますから、堅気の仕事をしている者はほんのひと握り。後は大道芸や芝居小屋の中売り。噺家とも呼べないろくでもない奴に、仕事師とくる。おんや、そんなひぐらし店に似つかわしくない、滅法界、品をした女ごがやって来ましたよ…。 2018/01/24