内容説明
最強の宿敵(ライバル)・項羽台頭!人が人の才を見抜き、その集積が歴史を動かす。 一介の地方役人に過ぎなかった劉邦が、天下人となるまでの戦いを鮮やかに描き出す。 中国歴史小説の巨匠による渾身長編、第二幕!
〈宮城谷昌光作家生活25周年記念作品〉
最強の宿敵(ライバル)・項羽台頭!
劉邦は民の絶大な信頼を得ながら進撃を続けていく。
人が人の才を見抜き、その集積が歴史を動かす――傑作長編第二幕!
民に推され沛県の令となった劉邦は、近隣の県を平定しながら勢力を拡大していく。
行軍中に名軍師・張良との出会いがあった。
楚と結んだ劉邦は項羽と共に秦の城を攻め続けるが、戦地に衝撃の一報がもたらされ......。
物語は怒濤の展開へ!
一介の地方役人に過ぎなかった劉邦が、天下人となるまでの戦いを鮮やかに描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
194
豪放磊落な劉邦が、さらに 成長していく様を描く。 秦の暴政を正すため、良き 参謀に恵まれた劉邦の あり様は、清々しい。 参謀張良の参画、そして 宿敵項羽の登場…劉邦視点 のものであるために、項羽 の描写がつれないのが 寂しいが、この物語どう 集約させるのか、下巻が 楽しみである。2015/09/19
hiro
103
「劉邦と項羽」の劉邦の物語。中巻となり、項羽が登場して面白くなるが、読むにあたっては登場人物が多くて覚えきれず、地図もあるが登場する場所がイメージできず、さらに現在使わない言葉も多いのが難点だ。物語の方は、劉邦の実績と人柄が劉邦のもとに人を集める。そして劉邦は集まった人の才能を活かし、一部の者を偏重することなく、組織の風通し良くして人を使う。劉邦は人の上に立つ者の見本のような人物だ。この劉邦がどのように項羽を倒して皇帝になるのか。そして、皇帝となってもその人柄に変わりないのか。そこが知りたくて下巻に進む。2015/09/12
巨峰
69
沢山のifもしもということを考えてしまった。項梁が死ななければ・項羽が劉邦とともに出陣していれば・楚の懐王が一誠の足りない宋義を重用しなければ・・・非常に興味深く読んだ。劉邦は大王朝を築くわけでやはり抜きんでて優れていたんだなあと思う。そして、宮城谷さんの描く項羽は良質なところのある若者ですね。彼の中の哀しみや弱さを包み込めるような大人が(劉邦を除いては)いなかったのがかなしい。2015/06/17
姉勤
36
一介の侠客から亭長、沛公へ。そして楚王のもと、項梁に従い秦の勢力の排除に転戦する劉邦。先々での出会いが「徳」という名の、都合よくも作家泣かせの個の力により、智者・豪者を手繰り寄せ差配する。しかも全て適中する自動RPGに感じるのは、ライバルにしろ敵にしろ、悪にしろ善にしろ強烈なキャラクターを付加させないからかも。その点、秦の将軍章邯にもっとシナリオを持たせられなかったかな。叔父の項梁という「くびき」が外れた項羽。当時の人口を激減させる、武神というか凶神のカウンターとしての劉邦になるだけにはなってほしくない。2015/10/24
シュラフ
35
組織人の運と不運は、組織の中で誰と出会うかという運命による。大企業でいえば、みな優秀な大学を卒業してるのだから個々人の能力差などない。自分の能力を引き上げてくれる上司との出会いという幸運もあれば、その逆もある。「のちのことを想えば、劉邦軍には異才が多かった。が、人の才能は、人との出会いによって活かされもし、殺されもする。」というのはその通り。劉邦によってその才能を開花させた男たちは幸運であり、その部下の力によって数々の難局を乗り切っていく劉邦という男はマネジメントの本質を理解していた男だったのだろう。2017/04/16
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