内容説明
双子の姉妹が織りなす、笑いと涙の人生賛歌。
生まれ落ちて、すぐさま引き裂かれた双子の姉妹。
●時は寛政の改革の真っ只中。山陽道は青海藩の気丈な千代姫と吉原を抜け出した心やさしい禿(かむろ)おいち。そしてもう一人、いわくありげな片目の剣士。三人は出会うべくして出会う運命だった。
●一方、洒落本の統制を進める老中・松平定信の鼻を明かそうと、山東京伝、滝沢馬琴に十返舎一九ら曲者戯作者たちが版元蔦屋に集う。
●時代小説好きも、そうでない本好きも、ついつい応援
したくなる健気なおいちの本屋奉公が始まった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
52
息抜きに丁度良い(^^♪。双子で産まれた女の子、一人はお姫様で一人は廓っ子。この差は余りにも・・とは思うが、どこかで馴染んだ蔦屋の旦那に戯作者京伝がチラチラと。家柄や育ちが良くても種の悪い輩はうじゃうじゃいるわさ。代々政治家や官僚家系は悪でなけりゃ地盤もカバンも持てやせぬ。一代二代で絶えるもの。ご先祖様もお奉行様も身の周りが大変だ。2018/05/04
豆乳くま
21
大名家の1人お姫様と廓の振袖新造の入れ替わりライトな時代物でした。吉原からの足抜けがこんなに簡単だったとは思えなかったりかなり御都合主義な気がするけれど、事情がヘビーだったり謎が謎のまま放置され続きを読んでみようと思います。2017/01/10
ううち
19
美麗な表紙に惹かれて購入。帯の煽りは的外れなので気にしない方が良いみたい。吉原から逃げ出した振袖新造とそっくりのお姫様が入れ替わり…と、定番のパターンではありますが、キャラクターの書き分けがわかり易く読みやすかったです。最初は王子様だった半次が報われなそうで心配。半次のおっかさんのキャラが面白くて可愛くてお気に入り。2016/01/23
チョコザイ
12
帯の「江戸の書店ガール」に惹かれて。書店ガールとは言えない気もするが話自体は悪くない。吉原の禿とお姫様が双子で偶然にも入れ替わってしまう…。双子を取り巻く周りの人達が良い。人情だねぇと思わせてくれる。まだ明かされてないこともあるので次作も読んでみるかな。2015/09/22
かんけー
11
「わらわ」に「ありんす」(^^)瓜二つの女子(おなご)が所狭しと活躍?する時代小説..と云うかラノベを意識した読み易い文章仕立てになっている。幼い頃訳あって吉原に身売りされたおいちは花魁としての教えを受けていたが此処を逃げ出そうと。話しの導入部はハラハラドキドキの連続で(^_^;)キャラクターの描き分けがきちんとしていて、分かり易くスラスラと♬千代姫、男勝りな武道を嗜む良きおなご(^o^)おいちと双子の姉妹だと。中盤の展開が状況説明もあって仕方が無いとは言え間延びした印象が...ただ、成る程そう云う事か!2015/06/19