内容説明
吉原育ちの貸本屋の娘、松平定信と対決!?
江戸の貸本屋、舞鶴屋で働くおいちは、元は吉原の禿。九ヶ月前に吉原を抜け出して、いまは地本問屋、蔦屋重三郎の構えた耕書堂の蔵に寝泊まりしながら、蔦屋と舞鶴屋で代わる代わるに働いている。
新春の本の売り出しも終わったある日、吉原で世話になった伊勢屋の手代岳三が舞鶴屋にやってきた。岳三は、謎が封じ込められた判じ絵の種本を捜しているという。その本には百両の値打ちがあるというのだ。
気軽な気持ちで「本を捜してみる」と伝えたおいちだったが、これが大騒動の幕開けになるとは想像もしていなかった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
52
レビューより先に聞きたい。3巻目は2016年前半発売予定と帯に。私の頭はボケてきたのか・・今年は2018年のはずだが・・出版されているのなら教えてたもれ。・・お子様向きかもしれないが面白いのです。それぞれの登場人物が生きているのです。定信が可愛いなんて思った本はない。でもこの本ではとても可愛く・・書いてくれたのが、ネットからデビューされた作家さんなんて・・白河さんもあの世でビックリされていることでしょう。ありんす草紙、子供だけの読み物にあらず2018/05/04
豆乳くま
20
シリーズ2弾。やはり事件はハードな模様。生き別れだった双子の妹おいちを思う気持ちが伝わるが千代姫の無鉄砲な行動がまたもやおいちと自らを危険な立場に追い込むが。松平老中の世、外国本の翻訳が密かに出回りその騒動に巻き込まれる。シリアスな割にはドタバタハラハラさせる展開はドラマにしたら面白いのでは?と思った。蔵さんは叩けばホコリや何かが沢山出てきそうだが謎は深まるばかり。と言う事は続きがあるのかな?2017/01/13
ううち
14
第2弾。おいちのありんす言葉が可愛らしい。『十人いれば十人それぞれの書き方があり、見方がある。本は皆そういうもの。だからこそ面白いのですよ』という蔦重さんの言葉に思わず頷いた。刀秀さんの謎がもう少し解き明かされると良いな。次も出るかな。2016/11/27
園宮
14
1巻よりおもしろかった。おいちって、石之丞の事好きよね。でも石之丞には、千代姫がおるし、半次は、おいちの事好きやしな。どーなんねんやろ。刀秀さんの秘密も少し明らかになったし、片眼だけ碧眼とかっ!いかんせん帯がね、本編と外れすぎ。そこがかなり痛手。双子が絡むドタバタ江戸話よ、これ。百両の本だって、不可思議系ではないし。もったいないよな。主人公が江戸の貸本屋で働いてるから、当時の本事情とか、作家事情とか分かってそこもおもしろいんやけどな。馬琴さんとか京伝とか蔦谷とか出てくるし。2016/02/15
むつこ
13
シリーズ第2弾。(友人の借本)貸本屋で働くヒロインの話だが1作目が未読のため理解するのに時間がかかり、思ったものと異なる展開で素直に楽しめなかった。だけど次作も読みたい。2016/09/22