文春文庫<br> 菜の花の沖(五)

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文春文庫
菜の花の沖(五)

  • 著者名:司馬遼太郎
  • 価格 ¥800(本体¥728)
  • 文藝春秋(2015/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167105907

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内容説明

ロシアは、その東部の寒冷地帯の運営を円滑にするために、日本に食糧の供給を求めた。が、幕府が交易を拒絶したことから、報復の連鎖反応が始まった。ロシア船が北方の日本の漁場を襲撃すれば、幕府も千島で測量中のロシア海軍少佐を捕縛する。商人にすぎない嘉兵衛の未来にも、両国の軋轢が次第に重くのしかかってくる…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

83
5巻は嘉兵衛から離れて、ほぼロシアの話し。ピョートル大帝やエカテリーナ女帝などキャラの濃い専制君主のエピソードは面白かったし、シベリアがロシア領になった経緯や歴史は初耳なことばかりでした。次巻はいよいよゴローニン事件に嘉兵衛が巻き込まれいく。日本側の視点だけで分からない事件の背景が、この巻でだいぶ見えてきたので次の展開がますます楽しみです。2021/04/23

NAO

79
この巻もロシアの情勢に終始し、高田屋嘉兵衛は全くでてこない。ロシア艦隊のレザノフが長崎に現れ、長崎奉行と面談する場面が印象的で、あくまで日本の形式を貫こうとしそのためにかえって自分たちを卑小に見せてしまっている奉行たちの行動がなんともいえない。2020/06/20

k5

75
ついにロシア登場。というよりもほぼ嘉兵衛登場せず、ロシア史の概説に費やされる一巻ですが、ものすごく読みでがあります。些かマニアックすぎた『ロシアについて』は、これの補足篇だったと思えるほど。ピョートル大帝以来のロシア史について、わかりやすくまとめてくれています。中盤からはレザノフ、クルーゼンシュテインの世界周遊から、ゴロウニン幽囚ところから本篇の嘉兵衛の運命に合流します。人物の好悪をはっきり描きわけて読者を惹きつける技術はさすがですね。2023/03/07

優希

71
話題はロシアが軸になっています。ロシアの報復の連鎖が蝦夷地を支配しようとする恐ろしさ。日本とロシアの軋轢が重くのしかかっていくのを感じました。物語からはそれた印象がありますが、これはこれで大きな意味を持つのでしょう。2019/01/15

TATA

70
主人公嘉兵衛の出番はほぼ無く、ひたすらロシアの千島南下に伴う日露間の衝突と軋轢について語られる。太平の眠りを覚ます蒸気船よりも更に40年ほど前、北方での国境が危機に晒された。レザノフとかラクスマンとかゴローニンとか日本史の授業で習わなかったことについて司馬センセイの補習をこの歳で受ける妙(笑)。あらためて読むと今のウクライナ危機の背景にあるものが見えてきます。そこらのロシア関係本よりもいいんじゃないかなと。2022/08/24

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