内容説明
「おれはただ、ずっと自分を誤魔化(ごまか)してきただけだ」。リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。企業ブランドも価値観も揺らぐ時代、あなたは明日をどう生きる? 全ての働き人たちにパワーを届ける、人気お仕事小説第4弾! 『勝ち逃げの女王』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
147
file数を5から4に減らして定着化したのかな。それに合わせてやはりゲスト主体化に遷移してきた気がする。連動して色気が勝ってきたかな。それでもまあそれなりに楽しみどころもまだ多いけど。2015/11/18
ゴンゾウ@新潮部
110
前3作品と異なった印象。企業から不要になった社員と残したい社員を選別するリストラ。企業の理屈だけでない。社員にとっても企業や働くことの意義や価値を主張する権利がある。今回の主人公達はそれぞれの意義を考え自ら新しい人生に踏み出していく。とても清々しい読後感。2017/02/19
KAZOO
105
このシリーズは垣根さんの作品の中では私に一番フィットする作品集です。文庫で出されている一番最後の作品集です。どれもドラマ化できるような話で読んでいて楽しいものばかりです。またこの表題となっている作品は読んでいてうるっと来てしまいました。最後の作品もいいと思いました。2015/08/25
hatayan
102
リストラ請負人の真介が対象者と面接を重ねる『君たちに明日はない』の第4作。 真介のボスの過去が語られる「ノー・エクスキューズ」での言葉「人間、もう必要とされなくなった場所に居てはいけないんだよ。」勇退や引き際を自分は潔く受け止められるかを考えてしまいました。 リストラを機に諦めた夢を再び追いかけ始める「永遠のディーバ」。 優秀なファミレスの店長が刹那的な生き方に憧れる理由が家族との関係から明かされる「リヴ・フォー・トゥデイ」。 自分を信じて新たな扉を開くことの尊さを感じさせる、納得の読後感がありました。2019/03/24
小説を最初に書いた人にありがとう
100
深夜残業が続く中で終電の電車で貪り読んだ。このシリーズは本当に面白い。毎回、仕事について深く考えさせられる作品だ。今作は特に心に残る作品が多かった。タイトルの「永遠のデイーバ」では夢を諦めきれない中年男が自分に投影されて切なくなった。最後のリブ・フォー・トゥデイもその日で仕事の区切りがつくことに達成感を感じる主人公の気持ちが痛いほど分かる。常に明日からの仕事のことを考えてることに自分も疲れているから…。この作品はリストラがテーマなはずなのに、読後感がすごく爽やかで、なぜか勇気が出る。やはり好きだ♪2014/10/11
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