集英社オレンジ文庫<br> 下鴨アンティーク アリスと紫式部

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集英社オレンジ文庫
下鴨アンティーク アリスと紫式部

  • ISBN:9784086800044

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内容説明

【集英社オレンジ文庫創刊!】アンティーク着物をめぐるミステリー。京都、下鴨――。高校生の鹿乃は、旧華族である野々宮家の娘だ。両親を早くに亡くし、兄の良鷹と、准教授をしている下宿人の慧と三人で、古びた洋館に住んでいる。アンティーク着物を愛する鹿乃は、休日はたいてい、祖母のおさがりの着物で過ごす。そんなある日、「開けてはいけない」と言われていた蔵を開けてしまう! すると、次々に不思議なことが起こって…!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

れみ

367
古びた洋館に住む鹿乃が「開けてはいけない」と言われていた蔵を開けたところ、亡くなった祖母が管理していた着物に不思議な出来事が起こり始め兄の良鷹と下宿人で大学准教授の慧とともにその謎を解く…というお話。着物のことはあまり詳しくないけど鹿乃が色々なテーマを決めて着物や帯を選んで着ているの素敵だなあ。「星月夜」に出てくる祖母と祖父のエピソードはキュンとさせられる。良いなあ。鹿乃と慧の関係がどうなるのかも気になるし続きも楽しみ!2016/01/04

ももたろう

306
読み終わった後、気になった言葉を調べてみました。市松模様、浅葱、縞御召、藤鼠、石橋、鶉居、鴇色…。大正モダニズムの着物も大胆な模様と色づかいがステキで本からフワッと色彩が溢れてくるようです。和服を着たお嬢様をイケメン、インテリ、たらしな男性がとり囲んでいるのも良いですね~絵がないぶんいろいろ妄想してしまいます。ときどき慧視点が入って控えめな甘さにどきどきしました。この本を読んでからアンティーク着物が気になって仕方ないのです!ちちぶ銘仙館に一度行ってみたいなー2015/08/03

ちはや@灯れ松明の火

282
昔はモダン、今はアンティーク。和と洋が絡まり織りなす布の上、華やかな色合いに心を映して。倉に眠る祖母の遺した着物、着物に憑くこの世に残した未練。二人の淑女のいさかいに壊れた源氏車、青い頃の恨みと消えぬ悔いの染み。鏡よ鏡、きりりと帯を締め直し。艶やかに花弁かさねる薔薇と牡丹、奥へ仕舞われたままの悲恋の詩。袂を分かつ涙に汚れぬよう半衿を縫い留め。夜空を埋める星がやさしく照らした顔、風が野原を走り抜けたようにさざめく心。時の流れにうつろわぬ想いささやく衣擦れの音、共に過ごす時の中いつしか変わりはじめている絆。 2016/04/10

とも

261
京都、アンティーク着物、ミステリーとくすぐられる要素が詰まってます。謎については考えるのを放棄して誘導されるまま読み進めるって感じかな。古典についてのあれこれはひたすら感心です。三話めの祖母の日記は読んでてニヤニヤしちゃいました。実家に帰って母親の着物を取り出したくなりました。2015/02/07

カメ吉

197
あまりクライマックスとか感じないスゥーとした起伏のない読み応え?な作品でした。でも何か引き込まれる不思議な感じでした。 私は和服や俳句や源氏物語とかに詳しくないんで読んでいても分からない事が多かった割に楽しめたかも。 京都弁もしっかり使われてたんで違和感は感じませんでした。活字で読むと面白いけど。 このシリーズもまた読みたいです。2018/02/16

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