内容説明
塔に囚われた煉獄の姫君 ── アルトは、自らの住まいたる牢獄でかつての友と邂逅した。王宮に囲われた少年騎士 ── フォグは、自らの出生と向き合いまだ見ぬ妹の存在を知った。 『グラフの数珠』 を巡って起きた事件より一カ月。 アルトの友でありフォグの妹でもあるその 『彼女』 ──キリエは、鮮血と混乱、狂騒と悪意を引き連れて再び瑩国へと降り立った。 煉禁術で造られた偽りの人間たちが闇に蠢き、かくして陰謀と作為は飽和する。匍都市民たちを恐怖させる連続殺人事件が幕を開け、アルトとフォグはその渦中へ飛び込んでいく。夜半に降る雨の中、ふたりを待ち受ける戦いの結末は果たして何をもたらすのか── ?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
43
アルトの友であり、フォグの妹でもあるキリエが、イパーシと共に連続殺人事件を引き起こす…な話。それぞれの思惑を絡めながら進めていく事で、物語の展開に深みを出してきましたね。戦闘も含め派手さには欠けるけど、このジワジワくる感じは世界観にマッチしているので良いんじゃないかと。ただトリエラの発狂が唐突すぎたのは残念。彼女のキャラから想像出来なかっただけに驚きはしましたが、それ以上のものを感じれません。何にせよここからが本番っぽいし次巻も楽しみです。2015/06/09
コリ
31
いやぁ面白い。今巻で印象的だったのはキリエやイパーシの再登場、ローレンの雛の三人目、フォグの決意といったところかな。特にキリエの再登場で揺さぶられるアルトが痛々しかった。アルトとキリエの和解っていう展開もアリだと思ってるんだけどまず無いだろうなぁ(笑)そしてラストの雲行きがまた怪しい…。あとアルトの強さは相変わらず規格外で読んでて爽快(笑)2011/01/10
KEI
14
購入。1巻からかなり時間が空いてしまった。設定を少し忘れかけていたが、それでも面白さは健在。ダークファンタジーの暗い、救いのない雰囲気がたまらない。3巻も早めに読まねば。2011/06/27
YO-HEY@紅蓮ロデオ
14
う〜ん…一巻でしっかり動いていたキャラがぴたりと止まった(-.-;)戦闘シーンよりも前後の心理描写が胆なんだけど、そこが甘くなってる。2011/03/31
彩雲
14
「また一人、キャラが壊れた」この作品、1巻に一人壊れるのでしょうか?イオが心配になります。キリエが印象的ですが、その目的を考えるとあの物量作戦は今ひとつだったように感じます。ただ、あの能力は面白い。嫁にしたらとても楽しそ(バキ あー、えーと、そうそう、カルブリック最高、リチャードもかなり好きです。(^^;2011/01/11