内容説明
古代朝鮮からの渡来人を考えずに、日本の文化は語れない。全国に分布する彼らの遺跡は、文化水準の高かったことを今に伝えている。ここに注目した著者の遺跡歴訪の旅が始まる。忘れられ或いは隠された真実を掘り起し、両国の歴史的関係を考察。「帰化人」史観の訂正を迫った衝撃の書である。第1巻は関東編。 ※講談社文庫を底本とし電子化した電子書籍『日本の中の朝鮮文化(1)』の他に、講談社学術文庫を底本として電子化した『日本の中の朝鮮文化 相模・武蔵・上野・房総ほか』も配信中です。内容は同一のものとなります。あらかじめご了承ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
77
50年くらい前の本です。シリーズの1,関東編。 神奈川県秦野、は大陸から来た秦氏によって作られた町、というのは知ってたけど、小京都と言われてたのは知らなかったな。 朝鮮半島文化と古代日本を結びつける本の走り。 とても興味深いんですけど、何もかもあちら由来にされそうな強力さも感じる。 神社も古墳もほぼ全て、とか言いかけてるし。2021/05/30
takeapple
11
何十年ぶりかの再読。日本列島古代史というか、倭国の古代史は朝鮮半島からの影響を考えないと成り立たない。我々の血にも朝鮮半島からの渡来人の血が脈々と流れているということだ。このシリーズは、在日朝鮮人作家の金達寿が、日本人の書いた歴史関係の文献を参考に実際に行ってみたという体裁なので、朝鮮の人がこじつけたものでは全くないのだ。金先生も、引用文献にある帰化人という言葉などには納得しがたい様子が見られるし、解釈だってもっと別なことを考えてもいたのだろうが、そこはあくまで日本人学者の意見を追っていくようになっている2019/07/22
丰
0
Y-202003/07/23
転天堂
0
初版が昭和45年ということもあり、パソコンもネットもない頃の国内視察旅行の記録としても興味深く読んだ。多少牽強付会なところもあるが、渡来人の文化が関東地方にも広く深く根付いていたことを改めて認識した。2024/05/21