内容説明
戦国期の古城を思う作家の眼は、そこに将卒たちの衷心を見る。戦国の世を切り開いた快男児北条早雲ゆかりの城。今川、北条、上杉、大久保等々つわものどもの悲憤や慨歎を今に伝える城。徳川と武田の激闘と慟哭を刻む城など、遠江、伊豆、相模の主要な城址を廻り、通暁暢達の文体で、その無尽の想見と広博な歴史観を明晰に写す、珠玉の城塞紀行。単行本5、6巻を合本して文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今日は決算前
2
◯ 宮城谷昌光と巡る戦国時代で最もホットな地であった駿河、伊豆、相模の古城や史跡のエッセイ。この巻では、今川氏の歴史と北条氏の歴史が語られる。特にこの今川氏と北条氏は深い関係性のある家同士であった。早雲の時代から語られる歴史や忘れられがちな関東での歴史もまた興味深い。中国古代史のイメージが強い著者の中国に限らず日本の歴史に対しての造詣の深さと歴史の厚みのある中国とそれを模倣してきた日本との違いに関する指摘も的確。この先の古城の旅も前提に語られるが、いつかそれがかなえてほしい。【図書館本】2025/06/01
玉野ゆうき
1
後北条氏と係わりの深い城址を廻る旅。地域の実力者が変わるなか、豪族たちの選択が興味深い。三浦氏は早雲の時代まで残っていたんだな。2017/08/24
KAZY
1
北条氏ゆかりの城址は近在にもある。再訪してみようか。2014/07/16
BIN
0
今回は好きな北条家の城。早雲が初めてもらった城や北条綱成が福島正成の息子ではないなど知らなかったことが多かった。2011/05/04
恵
0
正直なところ、旅行記自体には興味がなかったりする(汗)。合間に語られる蘊蓄が、お目当てで・・・。2011/03/29
-
- 洋書
- Hot Planet