内容説明
ドラマチック万葉ラブロマン3部作、完結!
未だ結婚は許されないながらも、逢瀬を重ねる真那と八尋。しかし、世間では時の権力者・恵美押勝(えみのおしかつ)と上皇の対立が表面化し、動乱の気配が近付いてきていた。そんな最中(さなか)、真那と八尋の関係が押勝側に知られてしまう! 八尋の身を案じた真那は、押勝の娘・東子(あずまこ)に薬師を辞めると申し出るが……。権力争いに巻き込まれた一途な恋の行方は!? ドラマチック万葉ラブロマン完結!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
56
仲麻呂の乱で権力の移動が起こるけれどこのあたりから桓武天皇まで政局は混乱状態、偉くなり過ぎないように努力している文室家は対応しきれるだろうか。ヒロインが薬師なので楽しく読んだけれど、この作品にはロクデナシの身内が登場しなかった分ヒーローは影薄だったかも。存在感で高安世に負けそうな雰囲気だ。2021/08/02
フキノトウ
35
ハッピーエンドで、八尋と真那が幸せそうで良かった。一人で頑張ってきた真那が、八尋がいることでより強くなった気がしました。信じあう二人が素敵でした( *´艸`)2014/08/16
絳楸蘭
30
安定の深山さん。押勝を怖がりながらも東子に仕える真那が健気。東子もただの我儘じゃなかったけど、それじゃあ何も伝わらないよ。お嬢様ももう少し世界を知る術を知ることができたらよかったのにね。何があっても八尋が絶対守ってくれるって信じる真那が可愛い。それを実行する八尋も格好いい。真那の親に挨拶する八尋も見たかったかも!2014/05/03
未知亜
17
謀略が多くて前半は正直集中できなかったけど、後半、自分の意思をしっかり持って敵(?)と対峙するシーンが良かったね。「本当の中立は、媚びないことだ」と言い切る八尋がかっこいい!次回作は大正時代だそうで、そちらも今から楽しみです。2014/05/06
まりい
17
安定のハッピーエンドにほっとしました。八尋と真那のお互いを信頼し思いあっている強い絆にほっこり。少女小説でも珍しい時代設定でしたが、平安ものとはひと味違う独特の落ち着いた雰囲気がすてきでした。深山先生の次回作も楽しみです!2014/05/01