内容説明
刻印を戴いた王配侯ルキウスをその手にかけたミネルヴァとクリス。ついに二人の想いは繋がったが、次なる途を自分たちの手で切り開くため、別離の決意をした。一方、総主教選挙で人為による神の力を得たフランチェスカは、聖王国との休戦協定に呼び出される。罠を危惧するも、銀卵騎士団は再び動き出すことになる。そして行方不明になったシルヴィアのため自らの肉体を国王に明け渡し、前線へと行軍するジュリオだが……。「信じていてください。人の心の力を」「それが、人の戦いだから」神の力に抗う少年少女たちが紡ぐ、壮大なスケールのファンタジー、ついに佳境に突入!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
21
自らの手で運命を切り開くために、一人聖都に向かったクリス。一方自らは望まぬ形で刻印を得たフランは対帝国のため聖王国との休戦協定に呼び出されることに。クリスは真実を知って絶望する気持ちは分かるけど、そういう選択しちゃうの。。。罠と知りながらあえて飛び込んだフランは、またも最悪の作戦で絶体絶命のピンチは乗り越えるも、取り巻く状況は厳しいままのようですね。ジュリオは何とか帰ってきてシルヴィアたちと脱出しましたが、いろいろ複雑な状況になっていて、ここから最後どうまとめるか。あまり明るい展望は見えてこないんですが。2014/06/18
晦夢
7
ラストスパート。ジュリオが主人公っぽいな。2014/02/15
和尚
4
大人買いして一気読み。あぁ、杉井光さんの戦記モノって感じ。最終巻だけ手に入れてないから、明日仕事帰りに本屋に旅立たないと。2012/06/19
Mu@芒羊會
4
表紙イラストを見て本巻はジュリオとシルヴィアの活躍かと思ったが、半分正解半分外れだった。前巻から不明だったシルヴィアの隠れ場所にはびっくりした。これぞファンタジーの醍醐味か。クリスが絶望と自己否定に沈む今、ジュリオの一途な強さがひかる。こりゃ、もう表の主人公だよ。今巻も三方向で絶体絶命の展開が続く物語は重層的でとても面白い。それらの道がいつ一つにまとまっていくのか、ますます興味が尽きない。2011/10/15
ちょこぼ
4
あとがきに群像劇って書いてあってびっくりした。ちゃんとそのつもりで書かれてたのか。クリスがああなって、ミネルヴァの託宣と辻褄が合うわけね。ガレリウスのかっこよさが敗北フラグ匂わせすぎてて笑った。2011/02/27