内容説明
将軍家綱のお髷番(まげばん)にして寵臣深室賢治郎(みむろけんじろう)は館林徳川家の黒鍬者(くろくわもの)に襲われるが、返り討ちに。老中阿部忠秋はこれを謀叛と取り、賢治郎に黒鍬者殲滅を命じる。一方、将軍正室の懐妊を確信した甲府藩家老新見正信は、大奥に刺客を送って害そうと画策。家綱の身にも危難が迫る。事態を打破しようとする賢治郎だが、目付に用人殺害の疑いをかけられ──。寵臣として最大の試練。その真価が問われる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
73
お髷番承り候「登竜の標」9 巻。賢治郎さん、紀州藩主徳川頼宜と老中阿部豊後守厳しい教育をされていますね、深室家にも危機が、深室佐久衛門さん、ちょっと見直しました。2021/12/13
オーウェン
40
終わりが近づいてきたシリーズも9作目。 黒鍬者の襲撃を回避した賢治郎だが、依然として危うい状況。 そこで寵臣として育てるため、お髷番を離れる決断を。 そして頼宣は自身の家来として近くに置くが、今度は深室家が狙われる羽目に。 お目付けからも目を付けられ、かなり旗色が悪い状態で最終巻へと向かう。 2023/08/16
mam’selle
18
今ひとつ、ストーリーにモタモタ感が拭えない感じで9巻になって漸く大きく展開が予感される。戦国武将キャラが立っている紀州頼宣は面白いが、あとの登場人物はイマイチ。将軍家綱と紀州頼宣の二毛作勤務は中々面白い設定。2015/04/07
いつでも母さん
15
お髷番シリーズの9巻目。上田先生、kan様が書いてらっしゃいますが、このところ各巻(他の作品でも・・)で説明が多い様な気がしますね(汗)ドンドン進めて欲しいところです。この巻ではちょっと進み始めましたね~徳川家の15代までの順番は周知の通りですが、皆様そんなにトップになりたかったのかなぁ・・生母・取り巻き達の思惑にヘキヘキするが、今の政界を見てもこれが現実なんだろうな・・それにしても賢治郎は相変わらず『純』だなぁ。三弥は大人ですね。三弥の父がようやく?目覚めた様で溜飲が下がったわ。次巻も楽しみです。2014/10/27
Tatsuhito Matsuzaki
11
第四代将軍将軍家綱のお髷番を勤める深室賢治郎が、将軍位略奪を狙う難敵と闘うシリーズ第9作。 館林徳川家が送り込んだ黒鍬者に襲われた賢治郎は刺客を返り討ちにしたが、家重の生母順性院の用人を討ち果たした事件を目付に探索され、深室家は存亡の危機に。 その時、紀州頼宣と阿部豊後守がとった行動とは…。 最大の強敵とも思える徳川頼宣が賢治郎の最大の危機を救う一方、最も信頼する阿部豊後守は賢治郎を守りつつも家綱の治世のために政敵をも飲み込むなど、やはりこの御二人は役者が上手ですね。 そしていよいよ次が最終作です!2024/05/31




