内容説明
焼け落ちた品川の街、逃げまどう人々。別世界から侵入した剋獣――世界の敵に人々は脅かされていた。しかしこの世界には英雄がいる。世界を喰らう剋獣五帝と戦い、討ち果たす者。焔まとう英雄、烈火の剣皇・紅地杏だ。だが彼女には秘密があった。そのメンタルは豆腐で英雄然とした姿は演じているだけ。自分の台詞の恥ずかしさに赤面、後輩の相談に狼狽し半泣き。その真実を幼なじみ・黄塚光義だけが知っている。度重なる戦いでその身を、英雄であろうとすることでその心を、傷つかせていく杏。だが無力な光義ができることは、彼女の平穏な日常を守ってあげることだけで……。これは世界の運命に翻弄される、英雄の少女とその幼なじみの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アウル
21
英雄となったヒロインとそれを支える主人公のやり取りが微笑ましかった。お互いがお互いを思いあって、さあと言うときにあの展開になると続きが気になって仕方が無い。カラスキさんが死亡フラグ乱立させすぎで笑ってしまう。表紙と口絵はいいけども挿絵がイマイチだった。2014/07/02
サキイカスルメ
15
ちょっと待って!お願い嘘だと言って!!という心境。おおう、久しぶりに衝撃が。世界の英雄だけど実は豆腐メンタルな杏と、幼馴染でとっても優しい仏の光義のお話。光義の前だと、後ろ向きでプルプルしている杏が大変可愛かったです。光義も頭を撫でてあげたりと包容力を発揮していて、よいカップルだと思います。これは幸せになるべき。2人の関係性が丁寧に描かれていてよかったですね。あとは猫娘(?)タタラも可愛かったです。お父さんは暴走気味で面白かった。戦いも主人公覚醒展開は王道で熱かったです。早く続きが欲しいです。2014/06/25
nawade
11
★★★★☆ 八薙玉造さん、MF文庫にも参入。豆腐メンタルな英雄少女と己を捨ててまで彼女を支える少年の物語。豆腐メンタルといっても戦いたくないでござる方向ではなく、表面上は凛々しいのだが日常面が色々ダメな方向なので、表裏のギャップが実に微笑ましい。少年の方も少女を思いやっての行動が涙と笑いを誘い非常に好感が持てた。2014/06/24
こうづき
10
こっ、これがウワサの衝撃のラストか! 確かに続きを買わざるを得ない。それにしても、豆腐メンタルなヒロインの杏ちゃんが可愛すぎて悶えまくりでした。読みながらすごいニヤニヤしてしまった。人前で読めないタイプの本。主人公とヒロインのやりとりが非常に好きです。前提となる世界設定については、ある意味開き直ったレベルの説明的口調で語られていていっそ清々しい。あとイラストが、表紙から繊細な感じの画風かと思ってたら、中のキャラ絵や白黒絵はわりとラフなタッチで驚きました。こっちの画風も好きだけど落差すごいな。2014/07/08
1_k
10
文章がうまい。設定上造語が大量に出てくるので、さらにキャラもあまりないタイプの設定なので慣れるのに少し時間がかかり、前半は戸惑った。後半から王道の展開ながら勢いがつき、王道の結末から更に一転、最後の最後で次巻でもう一暴れする気概を見せて、幕。珍しいキャラ設定が目を引く以外にも、細かいところで質が高い。なかなか今後に期待が持てる。2014/07/01




