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内容説明
敗戦から1年あまり。ぼろぼろに焼け落ちた東京で、酒浸りの暮らしをしていた川島徳太郎は、かつて死線を共にした戦友・黒田門松に再会し……。その非凡なる画力に、同業者からも熱烈な賛辞を受ける、異色の漫画家・山田参助が挑む初の長編作。
闇市、パンパンガール、戦災孤児、進駐軍用慰安施設など、戦後日本のアンダーワールドの日常を、匂い立つような筆致で生々しく猥雑に描き出す、敗戦焼け跡グラフティ、開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
50
男も女も鼻っ柱が強くてセクシーで腰骨が太くて好感が持てる。そこに救いを見出せるから読み進めることができる。帰ってこれたのだからどうか生き抜いてと登場人物たちに切に願う。8月15日、今日は終戦の日。2016/08/15
こら
29
終戦直後の東京。偶然再会した軍隊時代の上官と部下が主人公。だが、周囲の人たちのハッとするような台詞もズシリと響き…そう、これは主人公二人を軸としながらも、パンパン、ヤクザ、闇屋、女衒など様々な市井の人々が織りなす戦後史なのだ。その人達が泥臭さや猥雑さという中でそれぞれ生きる息吹が輝かしい。2020/12/30
こも 零細企業営業
29
敗戦直後の東京の話。色々と苦労してたんだな。男女関係なく。それしか言えない。「酔って狂うか。覚めて狂うか。どっちがシアワセでしょうな。」か、、、2020/04/24
Maki
22
戦後の東京、死に損ないの二人の再会、死ぬも地獄、生きるも地獄、女は生きる為にカラダを差し出し、男もまた生きる為に女のカラダを貪る。2021/08/28
そのじつ
20
敗戦後の日本。復員兵の角松はかつての上官と東京の闇市で偶然再会する。食べ物の話で始まり、ほのぼのとしていたらカウンターパンチ。進駐軍相手に集められた日本人慰安婦たちのエピソード登場。キツイ。それを語るのは今は独立して街角で稼ぐパンパン達のグループ。四人でひとりの男を共有し、連帯感を高める女達。男の方はその感覚が分からずヘマをして追い出されてしまう。おもしろい!男の方は女を所有しているつもりでいたが、体を張って稼いでいる彼女たちにしてみれば、食わせてやってるヒモの主人は当然自分たち。2014/05/03