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内容説明
ちばてつや(漫画家)、大根仁(映画監督)、佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)、瑛太(俳優)、雲田はるこ(漫画家)、寺田克也(マンガイラストレータ)など、多くの著名人が大絶賛!
兄と自分を戦場へ送り出した父親の死、川島徳太郎は誰にも何も告げることなく、ひとり旅へ出るが……。戦後日本の“生”と“性”を活写する話題作、物語は静かなるクライマックスへ向かう……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
43
緩急が見事。馴染みのオカマとの丁々発止のシーンなど溜息ものの職人芸である。この熱量にまだまだ痺れていたいが次巻完結の由。名残惜しい。2017/03/29
Maki
21
戦争孤児ヨッチンと米軍の戦争孤児、帰還兵門松、川島とその義理姉、米兵、遺された家族、それぞれの立場から描いた戦後が人間の強さも弱さもズルさも見せつけてくる。2021/08/31
ぱすこ
16
ほんとに上手い。戦争を取り扱った小説やマンガは多々あるが、日本の「戦後」について、大岡昇平などの「当事者感」とは違う感覚(現代の作家だけに当然だが)でここまで直接的に描かれた作品はそう無いと思う。主人公・川島が過去に引っ張られ、戻り、引っ張られ…に読み手も心をゆさぶられるが、闇に引き込まれてしまうのか…なんとか、前へ向いてほしい…と祈るような気持ちで最終巻を待ちます。2017/04/11
Takashi Takeuchi
14
6巻は門松たちがエロ写真をMPと交換して一儲け企むも思わぬ罠に嵌ってトンデモない展開に。その顛末を聞いたオネェ方々の反応と返しがおかしい!ただ考えると戦中オネェは生き辛かった筈で、こんなところも戦後の自由の表れかと。後半は班長が門松を伴い戦死した部下の家族を慰問して回る話。「死んだ人間の事は忘れて新しい日本を作る事に努めなさい」、「死者に添って生きてはいけない」和尚に言われ頭で理解しても心が戦争の闇に囚われたままの班長 徳太郎。その心が解放される日は来るのか。最終巻、一気に読みたいが読み終わるのが惜しい。2018/06/11
モルテン
12
戦争直後、戦争を生き抜いた男も女も生き続けねばならない。または、戦中に起きた・起こしたことの落とし前をつけねばならない。戦後の混乱のなか、男は・女は、それぞれの戦争の影響からどのように行動するのか。何をするのか。戦後社会のエピソードの切り貼りでありながら、独特の絵と軽さ・重さでぐいぐい読んでしまう。次巻で完結なのが残念。2017/03/31