内容説明
親友に好きな人の名前を告げたときには、もう運命の歯車は廻りはじめていたのかもしれない──。小学生のときに彼から言われた一言が忘れられない香織は、親友の涼子に背中を押され自分の気持ちに素直になろうとしていた。そんな恋に悩む普通の高校生だった彼女たちは、ある出来事に巻き込まれる。彼女たちが対峙したもの、ふたりがくだした結論は。大好評「BLOODLINK」シリーズ外伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
薄荷飴
5
一巻の内容を別視点で捉えたもので、一巻を読んだならその結末はわかっていると思います。ほんの日常の風景が気がついたら取り返しのつかないところまで行き着いていて、読んでいてひどく苦しい気持ちになります。ただ、崩壊の美とでもいうのでしょうか、この二人の少女を主軸とした日常が非常に美しく映りました。2015/02/20
まろにえ
2
2002年に発売されたファミ通文庫版の完全版。1巻の衝撃的ラストに至るまでの、涼子と香織の『ふたり』の物語。彼女達が何を考え、何を感じていたのかが分かる1冊。12年前、私はこの本が読めなかった。主人公同様1巻のラストが衝撃的過ぎて読む勇気がなかった。そして完全版を読んだ…案の定、最初の3ページ目で心抉られた。だけど面白い!1巻の和志視点では分からなかった、彼女達から見た和志の環境の不自然さ…1巻では全く気が付かなった。根底を揺るがしそうな不安をまさかここでも感じさせられるとはw 彼女達の恋と友情の物語。2014/03/12
せき
1
番外編と知らずに、十数年前に衝撃的な出会いを果たした、自身初の山下卓作品。超久しぶりに読んだけれども、前後の流れが分かってる方が胸に染みるね…。死ぬしか解決策がないとか、死ぬことが救いであるとか、そういう方向性だけをピックアップすれば到底褒められたもんじゃない気もするんだけれども、やっぱりこういう悲劇の中に感動は居座っているよね。「ふたり」の感情が、この上なく美しい一作。2014/06/26
眼鏡
1
前半の楽しそうな描写は読むのが辛い…2014/03/10
てらも@福岡県(21)
1
これは酷い、いや、もう、なんでしょうかこれ、なんだこのやりきれない思い2014/03/01