文春文庫<br> コラプティオ

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文春文庫
コラプティオ

  • 著者名:真山仁
  • 価格 ¥865(本体¥787)
  • 文藝春秋(2014/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167900021

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内容説明

「やがて歴史が私の正しさを証明する」震災後の日本に現れたカリスマ総理・宮藤隼人は、“禁断の原発政策”に日本復興を託す。だが、その矢先、一人の日本人がアフリカで殺される。事件の背景に広がる政権の闇を追いかける新聞記者と、宮藤を支える若き側近は、暗闘の末、最後に何を見るのか……。『ハゲタカ』の真山仁が「原発と政治」を描く超弩級エンターテイメント!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいにい

62
久々の真山仁さん。凄い!これは。政治をテーマにこのような展開を書き上げるとは。3.11が起こる前に、原発事故を絡めた政権の予知小説を書き、3.11後に再編集したのが本書。官邸周辺、アフリカを中心とした米中欧の利権争いという国際的スケール。震災後の経済活性化を図る理想的なリーダーが次第に権力欲に陥る歴史的命題を群集の心理、政治学者や官邸裏方の思惑、ジャーナリストのあり方を絡めてまとめる。新旧様々な要素を駆使し、本当の政治とは、我々国民の存在とは、を考えさせる。真山さんの真骨頂は、興味深い一冊だ。2014/03/19

つねじろう

54
時代のフォッサマグナをいち早く嗅ぎつけるその嗅覚とそれを物語って行く登場人物達の造形力は毎回驚かされる。今回のテーマは原発と政治。カリスマ性の高い総理大臣と其れをサポートする学究肌の主人公、その主人公と学生の頃からライバルの新聞記者、その二人にアクの強い首席秘書官と伝説の記者が加わり、抜きつ抜かれつのデッドヒート、ヒリヒリするような頭脳戦、神経戦が凄い。いやあ妖怪みたいな燻し銀の首席秘書官の田坂が良い。相変わらずのビートとスピード感で読ませながら、読む側に大きなテーゼを投げかける作品でした。2014/01/29

crazy cool joe

48
原発云々はさておき、宮藤を見ていると政治家ってこんなものだろうなと思ってしまう。高い志を持って政治の世界に飛び込んでも権力を持つと変わってしまうんだろうな。今話題の舛添さんを見てもファーストクラスや高級ホテルを当たり前のように利用したり、倫理的に見てありえない政治資金の使い方を指摘されても事の重大性に気づいていない。まさに裸の王様状態。政治についてもっと興味を持とうと思う。面白かった!2016/05/25

PEN-F

34
真山節全開です!政治家にとって権力とは麻薬のようなものなのかな。一度でも手にしてしまったら、どんなに腐敗しようが汚職まみれになろうが手放すことができないのだろう。なんだかもう、汚れていくのが趣味や生き甲斐としか思えないほどの汚職っぷりには感動すら覚えるわ!どんな職業でも引き際は大事だと思う。いつまでも必死になってその地位にしがみついているよりも、後進に道を譲る勇気を持ってほしい。2024/04/09

ヨーコ・オクダ

33
お義父さんからのプレゼント本。政治小説ってことになるんかな?舞台は確かに、震災後に現れたカリスマリーダー、宮藤総理の周辺がメインなんやけど、何となく、人間個人の在り方、主義、思想とかをグッと訴えてくる感じかな。正義が必ず平和、幸福、繁栄をもたらすのか?必要悪って??あらゆる欲望に飲まれる人間の姿…。秘書官・田坂、白石、そして新聞記者・神林、それぞれの立場から見えるものとは!?前半はちょっとダルい目で、後半からグイグイ引き込まれる感じ。2017/04/26

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