角川つばさ文庫 リンカーン アメリカを変えた大統領

著者名：越水利江子【作】/結川カズノ【絵】

KADOKAWA（2014/03発売）

• ISBN：9784046313072

内容説明

リンカーンは、母も姉も初恋の女性も病気で亡くし、結婚したあとも息子を二人亡くします。しかし、独学で勉強し大統領になり、南北戦争を戦い、奴隷解放を宣言します。感動の生涯を児童向けの物語に！【小学上級から　★★★】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[海猫]

リンカーンという人は当然知ってはいたが、どういう人生を歩んだ人かは知らなかったので興味深く、面白く読んだ。生まれも貧しく教育もきちんと受けていたわけでもないなど、まずリンカーンの私生活に驚く。母や姉、婚約者、我が子まで病気で亡くしていたことに関しては気の毒で心が痛む。精神を病んでしまうのもわかる。一方で、大統領に上り詰めるバイタリティーを持ち合わせる不思議さ。後半は戦争と政治の話が多くなり複雑になってくるが、児童書ならではの噛み砕いた描きようがわかりやすい。有名な演説もそこに至る過程がわかると深みが出る。

2020/03/19

[シュウ]

知っているようで知らなかったリンカーンの生涯。

2022/09/06

[みどるん]

リンカーンの劇的な人生を児童書で読む。児童書だけど正論だけでなく、醜い一面を避けずに書いてあったことは好感が持てた。時代もあってか本人含め周囲に死の渦が取り巻くのはつらい。そして偉大なリンカーンでも嫁がヒステリーでナイフを振り回しだしたら、やっぱり逃げる。

2014/09/26

[kanakokamodamon]

リンカーンといえば有名ですが、どんな子どもだったか、どうやって大統領になったか。私生活はどんなものだったか。まるで知りませんでしたし、考えたこともありませんでした。 幸せをつかんだと思ったら、いきなり奈落の底へ……の連続で、まさに波乱の人生。 衝撃でした。 激動の時代、偉業を成し遂げた人物というイメージしかありませんでしたが、心が強いだけではない、愛情深い一人の男性であったところに胸を打たれました。子どもたちはもちろん、大人とくに政治家を目指す方に読んでもらえたら……と思います。

[本読つばき]

歴史人物の本はとかく説明っぽくなりがちですが、物語として読みやすいのが良かった。そして主人公含む登場人物の挿絵が格好いいことが素晴らしい（笑）これだけで子供にとっては随分読みやすいハズ。 巻末に年表があるので本文を読みながら、確認できるのがいいが、欲をいえば、リンカーンと住んだ場所の変遷や南北戦争時のアメリカの勢力地図もあれば、より深い理解につながったかなと思います。 この本から「アンクルトムの小屋」を読みたいと思うだろうけど、角川つばさ文庫では発刊していないのが残念です。