内容説明
自宅のプールで謎の死を遂げた、世界的流行作家のジョー・コモリ。広告代理店社員の深田貴代美とプランナーの嶋元ミチルは、広告企画のために彼の人生を追い始める。やがて浮かび上がる無名画家の非業の死。二人の男を巡る狂気と妄執のドラマとは! 渾身の筆で小説の常識を打ち破った、著者最高の到達点。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
99
いやこれ面白かった。真梨幸子と言えばイヤミスというくらいで嫌な気持ちとミステリーのバランスはもちろん良いんだけど、真梨先生ならではのシュールなコメディ要素が盛り込まれている。個人的な好みで言ったらそのバランスが絶妙。好き嫌い分かれるだろうけど個人的にはめちゃくちゃ面白かった!2019/11/04
アッシュ姉
76
著者十九冊目も面白かった。以前なら真梨さんにしては物足りないと思ったかもしれないが、もはや中毒レベルの大ファンなので、もう真梨さんというだけで面白い。辛口ともいえる考察には深く頷けるし、心の声のユーモアには笑いがこみ上げる。もうこれだけでも満足度が高いのだ。暴走女に狂気の男。サスペンスとしてもミステリとしても楽しめた。 2020/08/11
かなっぺ
74
読了!2014/02/04
にいにい
57
久々の真梨幸子さん。なんかこの作品は、読むのに時間がかかった。はじめの展開が跳び過ぎているのか頭に入っていかなかった。真梨さんが得意とする女のドロドロした嫌らしさ全開とはいかないが、女の強かさは凄い。利益を得るには、物語が不可欠ってところも、なるほどと納得させられる。死者に淡々と一人称で語らせる形も最後まで読めばアリかなと思える。男は、生きているときは拘るが、女は、拘りより計算という事かな。やはり怖さは健在の1冊。2014/04/29
はな
45
嫌ミス感は強くなく、ドロドロしてなかったけど、やはり最後のすっきり感はない。女性への洞察力、表現力はすごいです。まして世代の女性の特徴は妙に納得。女って…コワイ。2016/05/08