出版社内容情報
塚原卜伝に始まる鹿島新当流兵法、その奥義「一の太刀」の伝承者・松軒を父に持つ、雲林院弥四郎。自分独自の「剣」を求める彼は、関ケ原合戦の九州戦線・石垣原の戦いで宮本武蔵と宿命的な出会いを果たし、天啓を得た! やがて江戸に出た弥四郎は、小姓の光をはじめ、剣の道の極みを志す友垣と交わり高みを目指す。しかし、足利義輝の落胤を称する新当流の達人・道鑑が立ちふさがる……!
内容説明
鹿島新当流、体得柳生新陰流、皆伝。剣に遊び、花に殉じた、最強剣士。これぞ、剣豪エンタメ!塚原卜伝に始まる鹿島新当流兵法、その奥義「一の太刀」の伝承者・松軒を父に持つ、雲林院弥四郎。自分独自の「剣」を求める彼は、関ヶ原合戦の九州戦線・石垣原の戦いで宮本武蔵と宿命的な出会いを果たし、天啓を得た!やがて江戸に出た弥四郎は、小姓の光をはじめ、剣の道の極みを志す友垣と交わり高みを目指す。しかし、足利義輝の落胤を称する新当流の達人・道鑑が立ちふさがる…!
著者等紹介
木下昌輝[キノシタマサキ]
1974年奈良県生まれ。近畿大学理工学部建築学科卒業。2012年に「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞、14年『宇喜多の捨て嫁』で単行本デビュー。同作は第152回直木賞候補となり、第4回歴史時代作家クラブ賞新人賞、第9回舟橋聖一文学賞、第2回高校生直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
179
木下 昌輝は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 雲林院弥四郎、実在の人物で宮本武蔵のライバルと言う割には、影が薄い気がしました。著者としては、平凡な作品、本書では直木賞は受賞できません。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322304001096/2023/12/04
hiace9000
117
関ヶ原後の幕藩体制未だ確立せざる混迷期、生き残りをかけ謀略と計略、讒言と罠の渦巻く時代を背景に、木下さんが迷うことなくエンタメを貫き描く歴史剣豪作品。剣の道に生きた雲林院松軒が息子、弥四郎は自らの剣と人生の答を求め、稀なる友誼を守るため戦に身を投じていく。名作『宇喜多』2作での確固たる歴史観、また『敵の名は宮本武蔵』での火花散る剣戟の迫力を掛け合わせた本作。歴史に翻弄される中で自己省察を繰り返しつつ高みを極めていく人物描きは木下作風の魅力。活劇的活写は、巧みなコマ割りで読ませる今村作風に軍配が上がるか。2023/10/14
たいぱぱ
65
雲林院弥四郎なる剣豪がいたなんて全く知らなかったし、なんと三重県津市の人じゃないか!?とびっくり。北畠具教も同じ流派かと感動。宮本武蔵も主要キャラとして登場し、心踊るが何かが足りない。最初の方で涙ぐんだのに焦点がボヤけてる気がする。初期の傑作『宇喜多の捨て嫁』『敵の名は、宮本武蔵』を求めてる僕にとってレッド・ツェッペリンを聴きたいのに、ポイズンを聴かされた気分。Nothing But A Good Time。決して悪くないし面白し楽しいけど胸に来るものがない。木下さんならもっと書けるはずだと信じてます。 2024/05/29
pohcho
54
鹿島新当流、一の太刀の伝承者を父に持つ雲林院弥四郎は、 宮本武蔵との運命的な出会いを経て、流派を離れて江戸へ。 仲間と自由に暮らす弥四郎は武家の少年・光に出会い、共に剣の腕を磨く。弥四郎と細川忠利との生涯に渡る友情を軸に、関ヶ原の闘いや細川家の話があり、後半は島原の乱が描かれる。天草四郎は奇想というか、木下さんらしいなと思った。自分の剣には殉ずるものがないと思い続けた弥四郎が最後にたどり着いた境地とは・・。弥四郎と光と武蔵。ラスト、子どもに戻ったような三人が印象に残った。2023/10/17
ren5000
36
雲林院弥四郎って全然知らないけど実在した兵法家らしい。主人公が薄い分、まわりが細川忠興や宮本武蔵など有名どころを上手く絡ませて忠興の息子忠利との友情などなど面白いエンタメ剣豪小説でした。木下先生の著書には宮本武蔵の話が何作があるけどその本によって武蔵の印象が違うのもまた面白い。2024/01/17
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