内容説明
「時効廃止」が招いた新たな殺人事件の幕が開く。「昔ついた嘘のバチがあたった」という言葉を残し、建設作業員が転落死した。天神祭のハイライト“船渡御(ふなとぎょ)”に沸く晩、今度は大阪城外堀で警備会社専務の死体が見つかる。17年前のストーカー殺人との関連に気づいたベテラン刑事谷と古今堂は、時効廃止で動き出した新たな犯罪を追う。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harupon
21
署長刑事シリーズ2作目。キャリア署長古今堂航平29歳と19歳新人女性警察官塚畑由紀の活躍。天神祭のハイライト“船渡御”真っ最中に大阪城で起こった事件。身近な町名と時効とかDNA判定とか興味ある内容にどんどん引き込まれました。面白くなってきた。2022/06/12
Syo
17
うん、こっちは 読み応えがあったかな。 時効廃止。 その過程で…。 3つの殺人事件。 それぞれ、誰が 何の目的で…。 なるほどね。2016/07/04
rakim
15
比較的ページ数のある警察小説ですが、読みやすく登場人物もわかりやすいので初巻から楽しみに読んでいます。単純な転落事故で終わるはずだったのにかすかな疑問を持ったことから、過去の事件の真実が浮かんでくる・・・という展開。とは言え、警察小説ファンだとある程度ストーリーが想像できるタイトルは、ほんの少しだけマイナスかもしれない。2015/11/06
ヨーコ・オクダ
15
シリーズ2作目。2010年の法改正により「時効」に関するルールがいくつか変わったおかげで、過去の罪から逃げ切れた者と一生付きまとわれることになった者。その2者の決着をつけるために、殺人事件が起こる。ところどころに天神祭や豊臣秀吉に絡んだ大阪豆知識をはさみながら、キャリアっぽくないキャリア署長・古今堂の捜査は、過去の古い事件まで広がっていく。大阪弁を多用して一見ライトなストーリーに見せかけながら、実はミステリ要素満載で練りに練られたエンディングが用意されている。このギャップがたまらんわ〜。2015/10/05
sg
13
署長刑事シリーズ。いや、署長刑事ティリーズ。あ・・・お尻がいっぱい!署長刑事オシリーズ。夏にはこれがないとなぁ・・・署長刑事シーブリーズ。・・・要は本当にめちゃめちゃ面白い小説です。2021/11/13