内容説明
参拝者が絶えていた大恩寺の復興に一役買った寺侍の棚橋市之丞。今回、寺社奉行から受けた命は、小大名、播磨三草藩の財政再建だった。市之丞は、藩の中屋敷にあるお堂に目をつける。人を癒す孔雀明王像を広く知らしめ人を引きつけられないか。かくして市之丞の挑戦が始まったが、そこへ幕閣を背後に持つ刺客からの横槍が――。絶好調シリーズ、待望の第2作が登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だいしょう@SR推進委員会
9
今回のお助けは寺ではなく孔雀明王を持つ小藩。前回の仲間の助けを借りながらも、市之丞は独自の方法を工夫して孔雀明王堂を名所にし、藩の財政の助けとします。人を助け人に助けられ、人と人との繋がりが嬉しくスラッと読めました。さて、成功はしたものの、微妙に影を落とす幕閣の権力闘争。もっとあからさまにならないと、中途半端でその存在を忘れそう。メリハリが欲しいところです。それと市之丞をめぐる女子間の無言の争いは、ここらへんで打ち止めがよいのではないかしらん。三人にもてれば十分でしょ。これ以上はちょっと出来すぎです。2012/06/28
退院した雨巫女。
7
《母‐図書館》財政難な小藩を救う市之丞。しかし、自分勝手な奴もいれば、皆のために頑張る人もいる。資源や産物がなくても、違う方法で、財政も救えるのね。なかなか面白いシリーズです。2012/08/30
nyaboko
4
寺侍としてやりがいを感じはじめた部屋住み侍市之丞。今回は貧乏小藩の窮地を救うべく奔走する。新しい登場人物のみならず前巻に登場した協力者たちが今回も力を貸してくれる。相変わらずのわかりやすいストーリー構成な上に、敵があまり賢くないので(笑)安心して読めるのが有難い。でもそろそろ敵さんも本腰いれて潰しにかかってきて欲しいところ。次巻が楽しみ。気になるのは市之丞の鈍感さの説明はちょっと余計かも。2012/03/23
ひさか
3
播磨三草藩のお堂にある孔雀明王像を使った藩の財政再建に尽くすお話は、前作と同様な筋運びです。 二番煎じかと思いきや、しかし、前回と同様にしっかりしたストーリーは、面白く、いっきに読んでしまいました。2012/05/19
M2
3
前巻が貧乏寺の復興が成功する話だったので次は何だろう?またお寺の再建だと同じような話になっちゃうよねと思っていたら今回は小藩の財政再建でした。主軸となるのが孔雀明王像なので、なるほどね、これなら寺侍が活躍してもおかしくないよね、と大いに納得。話の最初に出てきた門番の留吉の人柄が最後まで生きていましたね。彼の思いを藩の心ある者達は知っていたということに感動しました。今回登場の瑞さんも市之丞を巡る恋愛バトルに加わるのかしらね。個人的にはお殿様といい感じに…というのが好みの展開だったりしますが(笑)2012/04/11
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