電撃文庫<br> 断章のグリムXVI 白雪姫・上

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電撃文庫
断章のグリムXVI 白雪姫・上

  • ISBN:9784048861854
  • NDC分類:913.6

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内容説明

主が帰ってくることのない神狩屋。活動停止を命じられた雪乃は、そこのみが拠り所かのように待機することしかできない。さらに蒼衣も、神狩屋の書斎で膨大な資料から手がかりを探すしかなかった。何度もそんな作業を繰り返した時、蒼衣の目に入ってきた一つのスクラップブック。そこに記されていたのは、葉耶にまつわる過去の真相。そして──。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

50
最終章の題材は白雪姫。これまでとは違う空気の重たさや先がどうなるか分からない不安感によって何とも気味が悪い展開でした。葉耶の真相が明かされていく中で起きた蛆虫シーンや布団から剥がれる死体の皮とグロシーンの気持ち悪さは最高に安定してますね。今回は気味が悪いし気持ち悪いしで一二重苦ですな。蒼衣と共に読者を追い込むこの感じが素晴らしい。夢見子との繋がりが意味するものは何なのか。ロッジに戻った神狩屋が次に向かう先はどこなのか。BADEND以外アリエナイ状態になっているが、どんな結末を迎えるのか最終巻も期待。2015/02/03

藤月はな(灯れ松明の火)

45
この巻でやっと、蒼衣君のトラウマである葉耶の顔が描かれました。しかし、そのトラウマは改竄されていた・・・。今回は終幕と蒼衣君のトラウマに迫る巻。飯塚さんがまだ、死んでいないという事が明かされる場面が一番、衝撃的でした。そして入谷さんの断章の内容とそれを使う理由が壮絶過ぎて絶句してしまう。この優しい人にとって地獄の責め苦のような断章じゃないか・・・。後、朝ごはん(とろろかけ御飯)を食べた後に酸化した脂の味と蛆虫の食感の描写は中々、キツかったです。2021/10/02

Yobata

42
主のいなくなった神狩屋ロッジ。笑美の善意などにより何もできない状況の中、神狩屋の書斎に残された調査ノートを調べていると溝口葉耶の事件の調査ノートが出てくる。それは蒼衣が知っている過去とは違い,最後のページには「白雪姫」と書かれていた。葉耶を巡る本当の過去とは?そして神狩屋は…?最後の童話はメジャー級の「白雪姫」。原作のタイトルは「雪白姫」なんだねwしかしあの白雪姫の物語を子殺し,親殺し,絞殺毒殺,嫉妬,魔女,拷問,近親相姦,ネクロフィリア,カニバリズムと悪徳まみれという物語とこれまで悪意的に読み解くとは→2014/07/05

坂城 弥生

34
そういえば蒼衣は自分の断章に向き合ってはいなかったのか。2022/06/23

くろり - しろくろりちよ

32
グリム童話他「白雪姫」がモチーフ。離反した神狩屋と、掘り起こされる蒼衣の過去。葉耶の事件の顛末と、夢見子との過去の関わり。捻じ曲げられた記憶の底に眠る事実はどこに繋がるのか。「人間の罪と皮肉と愚かさの縮図」と風乃が言う白雪姫の物語。『断章のグリム』最終章にピッタリのモチーフ。さあ、物語は誰のものになるのか?グロさと残酷さの加速を楽しみに、下巻へ。2012/11/04

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