内容説明
貧者からは薬代をとらず、命を救おうと奔走する“さばけ医”菊島龍安(きくしまりょうあん)。だが、原因がわからぬ病に悩むこともある。徒組(かちぐみ)の下士・弥之助の妻・美津の体は日に日に弱っていた。転地療養を勧める龍安だが、弥之助が徒組を追われてしまう。前の医者への薬代で借金がかさんだ弥之助は、妻を救うために刺客の汚れ仕事を引き受けてしまった。弥之助と美津、ふたりの人生を龍安は救えるか? 傑作時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
29
シリーズ2作「名残りの桜」貧富の分け隔てなく病人を診る龍安さん、今回は病弱な妻美津と陰謀で御徒組から小普請入りさせられた弥之助、妻の病を治し、犯罪に巻き込まれた夫弥之助を助けるために奔走する物語。ざっくばらんな龍安の母親のあきさん登場。今回は龍安さん三人を斬り事件を闇に葬ってしまった。 2013/11/20
RAKUSI
10
シリーズ2作目。時代は江戸後期。今作は、原因不明の病で寝込む妻を助けるため、事件に巻き込まれた侍をひょんなことから助けることになった龍安。龍安の母親登場。面白かったです。2015/04/12
だいしょう@SR推進委員会
4
病弱な妻をもつ御家人が悪意をもった連中に嵌められる。公にできない犯罪を解決し、彼を助けようと必死に暗躍する龍安が面白かったです。このままで終わるのかと思っていたら、最後のいい意味での裏切り。龍安の心根を感じました。でも、楽しかったのは龍安の母親のあき。武家の女性にしてはざっくばらんで、ぽんぽんと息子をやり込める豪傑です。あきじゃないけど、近所の飯屋のおかみさんがほれ込むほど男前な龍安の子供の顔がみたくなりました。2011/10/27
シトラス
2
1作目は読んでないけれど、話はついていけた。 県の強い人物の話は必ず殺しの描写があるのであんましよい気はしないけれど、殺されたりすることはないからまぁドキドキして読まなくていいかな? 悪いことに手を貸したりするとやはり後から面倒になる結局色々手を下さなければならなくて、人の命をたくさん奪うことになったじゃないのーと思ったよ。2019/07/01
timeturner
2
《さばき医》と誤読して、解剖医の話かと思ってたら違った。細かいアラもあるけれど、医者物+探偵物にチャンバラ要素もプラス、江戸の町の雰囲気にもひたれて、軽い気晴らしに読むにはいい。2014/01/21
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