内容説明
元火盗改め同心・矢沢冬馬は、釣り三昧ののどかな暮らしに飽きたらず、武芸の個人指南を始めた。この冬馬という男、凄腕の鬼同心としてだけでなく、悪党にも恐れられた武芸百般の猛者である。真冬の江戸。釣りの帰りに暴れ馬をしずめた冬馬は、さる大名家の若さまから馬術指南を頼まれた。馬を乗りこなし、ある賭けに勝ちたいという、まこと奇妙な依頼であったが……。指南に明け暮れるかたわら、火盗改め長官から賊探索の密命を受けた冬馬に、哀しきさだめを負った凶手が襲いかかった。やがて浮かび上がる、意外な黒幕……避けられぬ宿命の戦いに、冬馬の編み出した二刀の秘剣が閃く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
44
のんびりムードだった第一弾に比べると血なまぐささと謀略の気配の濃さ。が、サクッと読める。現れた刺客にはびっくり(゚o゚; 振れ幅が大きすぎる。2023/01/21
rakim
10
何故冬馬は火盗改め同心を辞めたのか・・を軸に飄々としながらも凄腕の彼はなかなか魅力的な主人公。風野さんの小説にあるユーモアも漂い、「耳袋シリーズ」に似た味わい。2015/01/30
めにい
6
やっぱり再読だった。1巻目を読んだとき既視感があったのよね~~。でもほとんど忘れているから我ながら厭になる(笑)。2015/02/01
Kira
5
図書館本。手ほどき冬馬事件帖シリーズ第二弾。六話収録。「若さまの賭け」が面白かった。あばれ馬をなだめたことから、大名の御曹司に乗馬を指南することになった冬馬だが、火盗改長官矢部定謙に頼まれた探索も続ける。残忍な盗賊団の頭に火盗改内部の人間が通じているらしいという汚職事件は、この巻で解決したようだが、あっさりしすぎてなんだか残念。シリーズが三冊で終わってしまった理由が、次巻でわかるかも。 2021/03/09
もも
1
素敵な中年男を描かせたらやっぱり風野さんはピカ一だわ。「枯れ専」の私としてはたまらないシリーズです(笑)2013/02/12