内容説明
度重なる刺客との戦いに、織江は疲れを感じていた。彦馬を好きでなくなれば、一人で逃げ切れるかもしれない。切ない想いに動かされ、織江は自らに心術をかける。「あれは一時の気の迷い。恋なんてすべていつわりなんだ。幻なのさ…」。そんなある日、織江は妻恋坂下で呼び止められる。相手はなんと、幼馴染みのくノ一、お蝶。彼女は果たして刺客なのか? 一方彦馬は、静山の指示でついに江戸を離れることに──。激動の第9弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
49
展開は有れど一向に進まぬ織姫と彦星。〔なんでも有り〕だけが加速。十一代将軍家斉『そなたたちは男のほうを支配することを考えよ。わしは女の支配を考える。そなたたちは上半身の幸せのことを考えればよい。わしは下半身の幸せのことを考えてやろう』A・ビアスか(爆)2011/01/07
mr.lupin
39
シリーズ第九弾を読了。ラスト一冊に向けて今回はなかなかと読み応えがあった。彦馬を好きでなくなればと、織江は自らに心術を掛ける。鴈治郎は不治の病で、余命僅かとなる。彦馬は静山の指示でとうとう江戸を離れて長崎へ行く事になった。ここにきて一気に盛りだくさんの読み処が出て来て、最後の一巻を手にするのがメッチャ楽しみになった。ここまで期待を膨らまさせる作品は、久し振りだなー。 ⭐⭐⭐⭐⭐2023/11/15
はま
29
シリーズ第九弾。彦馬、ついに海へ!そしてようやく2人は・・・、いやほんとにお願いしますよ~もう一冊で終わりですよー!ベタでも良いからさ~(>_<)雅江も、浜路やお蝶たちも、くの一達には幸せになって欲しかったな~。んでもやっぱり雁二郎はイカス~!10巻も雁二郎と鳥居に期待!鳥居には主にお笑いを!2012/07/09
豆乳くま
28
雁二郎め〜〜。本当に心配したのに〜。食えないやつだ。そして御庭番はとうとう頭領川村がお出ましに。私情を挟んだ時点でキモい(笑)。更にお蝶の友情に涙。だが、織江は本当に一人になってしまった。彦馬を除いては。なんとしても長崎で合流して欲しい。2017/10/24
金吾
27
御庭番も壊滅状態になりながらもまだ戦うというのは意地なのかもしれませんが、頭領としての資質には疑問が付きます。上様親衛隊まで出てきて平和な時代だなあと思いました。2022/11/19