内容説明
哲学者であるとともに数学者・文学者であり、仏教にも造詣が深い──ベルクソンの統一的な全体像がわかる、本邦初の個人完訳! 全7巻+別巻の口火を切るのは『時間と自由』として有名な論考。
目次
第1章 心的諸状態の内的緊張の強さについて
第2章 意識諸状態の多様性について―内的持続の概念
第3章 意識諸状態の有機的統合について―自由
結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レートー・タト
7
竹内信夫による新訳。「時間と自由」という通称の方で有名だが、本書において根源的に問われる主題は「自由」であり、持続の進展についてのベルクソンの独自な思想を宿している「時間」論と「自由」とが別個の主題となっているのではなく、後者を問うために前者の議論が配備されているといったほうがいいだろう。本書の全体に散りばめられている議論が、まさしく「自由」という主題へと収束していく周到さを備えていると思われる。それが特に簡潔かつ明瞭に浮き出ているのは結論部分である。以下の引用はそれを端的にまとめている箇所と思われる。2011/12/26
ヒ
1
カント読んでおいてから結論、1、2、3の順で読むのが一番読みやすそう 自分は途中超越論的感性論なんかを挟んで読んでいたのでなんだかんだで相当時間がかかってしまった。純理と実理がわかっていたら結論だけ読むのでいい気もする。同じことの繰り返しが多いので。それもかけがえのない反復の一回として読む必要があるのかはわからない。2019/04/03