内容説明
南町の与力・栗原平之助は妻から娘のことで相談をされる。美耶は一刀流道場に通う男まさりの娘だが、その道場に旗本の三男・成瀬慎九郎が現れてから様子に変化が。ある夜、成瀬が強盗一味を成敗して瓦版に載るが、平之助は成瀬に尋常ならざる翳を感じ取る…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文句有蔵
4
そんな死に方したら、美耶はあまりにも可哀想じゃないか!「女は斬らん」どころか、美耶の心をメッタ刺しだ。これで一生美耶はこの男を想って生きていくしかなくなってしまった。なんという結末。……と、すっかり物語に感情移入してしまうほど、出来のいい話だった☆しかしますます紋蔵シリーズに酷似してしまっている。一巻は捕物帖だったが、それでシリーズを張れるほどの力量はないと自覚したのだとしたら、作家としては賢明といえようが、だからといって他人の人気シリーズに便乗するのは如何なものか。しかし面白かった(^-^;)2015/01/22
M2
0
美耶の初恋話はいかにも彼女らしくてよかったけど、京太郎→美耶が前提にあるので先の展開が読めてしまうのが残念。これで京太郎が心を向ける他の女性の存在が出てくるとまた話が面白くなりそうだけど、どうなんでしょうね。決闘の話は登場人物がみんな面白かったけど少し冗長すぎたかも。こっちのボリュームを少し削ってその分3話目に回して欲しかった。3話目が過去の話だけで終わってしまったのがどうにも物足りなくて。2011/06/02