内容説明
写真の位相を捕捉するために、ジャック・デリダの脱構築とミシェル・フーコーの考古学を縦横無尽に駆使しながら、これまでに編まれた写真論を腑分けする。写真の発明以前の言説を精査し、そこに孕まれた亀裂や矛盾から、写真というメディアに憑依する多様な欲望の様を浮き彫りにする。
目次
序文
第1章 同一性
複数の写真
写真自体
起源の物語
第2章 着想=懐胎
最大の謎
膨大なリスト
原写真家たち
第3章 欲望
自然のイメージ
風景の眺め
カメラ・オブスキュラによって形成されるイメージ
自発的複製
変異
第4章 さまざまな画像
裸婦を描く素描家
コリントスの娘
風景(窓からの眺め)
静物
電磁石
溺死者
第5章 方法
写真と差延
連続性/非連続性
ポストモダニズムと写真
現実的な非現実性
表象/現実
写真再考
墓碑銘
訳者あとがき
索引
-
- 和書
- 鶯の谷根岸の里の覺え書き