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内容説明
時は寛政、江戸も半ばを過ぎた頃、「備前蜂」の紋を掲げた岡山藩熊田家藩主・治隆(はるたか)は、家臣と人足たち数百人を引き連れて、参勤の旅に出た。行列には、治隆を疎んじる幕府老中・松平定信(まつだいら・さだのぶ)の密偵も紛れ込む。江戸までの道のりは、その距離以上に長く、波乱で満ちていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺぱごじら
28
オノナツメさんは、どこかユニークだけど味のある絵を描いてくれますよね。あと作品ごとに色が違うなぁとか。『Danza』は蒼っぽくて、これはなんか白っぽい(なんでやねん)。時はお江戸の参勤交代。我儘殿様の一挙一動に、ピリピリする若き供家老の緊張感がじんわり。周囲の家臣が実に大人なだけに、若さが余計に際立ちます。次巻が楽しみです。2010/12/14
ぐうぐう
21
岡山藩熊田家の参勤を描くオノ・ナツメの『つらつらわらじ』。参勤自体にドラマがあるとの着想かと思いきや、どうやらそれだけではないようだ。藩主と家臣、そして人足、総勢数百人の移動は、まさしく藩そのものの移動に等しい。藩が動くことで、普段は見えない、あるいは隠しているものが見えてくる。参勤により炙り出される人間模様、オノ・ナツメはそれを描こうとしているようだ。2014/03/02
exsoy
21
「なんでもかんでも上から押さえつければええとは限りまへんのになあ」全くその通りだと思います。2012/07/28
kei@名古屋
15
もう一つの江戸が始まりました。気苦労の主人公は同じといったとこか?タッチのせいかシリアルさが半減ですね。まだまだ始まったばかりどんな話になっていくやら。まさかあの話になるのかな?2010/09/25
てんてん(^^)/
13
なる程つらつらって感じだわ。行列もつらつら、歩くそれぞれの思いもつらつらと連なっていく感じ。お得意の群像劇、1巻では1冊丸々使ってそれぞれの個性と役割を読者に印象付けてくれる。こういうところが上手いし、編集部も焦れずに作家にそれをやらせてくれる所がすごいなあ。徳川と確執のあるお家柄、一筋縄ではいかなそうな殿様、個性豊かな家老達、そしてちょっと悪目立ちしちゃった隠密君、そしてどうなる椿の花? 2巻からの展開が楽しみ!!2010/09/26