内容説明
出会いから8年、ブランシュはレックスとろくに言葉も交わしたことがなかったが、ハンサムな彼をいつも目で追っていた。今、彼の領地への旅をきっかけに、その淡い恋は実った――そう思った矢先、彼女に試練が訪れる。愛の喜びを知るにつれ、なぜか愛とは関係ない幼少期のトラウマも甦ってくるようになったのだ。心が乱れ、しばしば気を失うこともあった。こんな姿を誰かに見られたら悪い噂が立ってしまう! 自分がレックスのそばにいては迷惑がかかると悟ったブランシュは、彼への思いを必死に押し殺し、馬車に飛び乗った……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
20
今ではPTSDという言葉が市民権を得て、帰国した兵士やひどい事故や体験を追体験する人たちの苦しみに理解が増してきましたが、この時代こうして「狂人」とみなされひどい仕打ちを受けた人はたくさんいたんだろうなあ…。頑張って彼女を支えようとする男子に、後半はうっとり。でもやっぱり茶目っ気たっぷりな海賊兄さんが好きだなあ。辛い思いをした二人が今後幸せになれますように。2017/07/30
みろん
0
PTSDを患っているヒロインがかなり深刻。 実際、精神が破綻していく人間の心理ってこんなものなんだろうと思うとこわい…。2011/03/30
なかがわみやこ
0
ヒロインのプライドが高いから?症状に理解がないから?何で打ち明けられないのかわからず。ヒーローの気持ちのがわかりやすかった。2010/08/10