内容説明
鉄砲三千梃を備え、前代未聞の木柵を設けて布陣する織田・徳川連合軍に、武田軍は三分の一の兵力で敢えて挑んだ。戦国にも稀なこの長篠の激戦は多くの謎を孕んでいる。何故に、そして如何に戦われたか……と。滅ぶべき運命を背負わされた甲斐の若統領勝頼の、哀しくも果敢な経略を独特な史観で抉る大作。(全三冊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
326
長篠の戦いは読んでいて面白い。それまで散々出ずっぱりだった穴山信君が、戦の後からは極端に登場回数が減り、普通の小説なら違和感を感じさせるところ、史実がはっきりしている歴史物だと、そこが先の不穏な展開を予測させて良い。長篠以降、終盤の御舘の乱まで、家康/信長サイドの視点がとても多く、誰が主人公かよくわからなくなるのに、それはそれで面白かったり。戦国時代の人たちは本当によくキャラ立ちしている。勝頼の、身内に気をまわしすぎるところと、信長の振る舞いの対比が、そのまま天下の分け目だったのだなと感じる第二巻。2018/09/07
榊原 香織
58
3巻本の2 長篠合戦の作者なりの解釈 若き真田昌幸が才能を見せながらも、活躍できないのが残念な2023/05/26
金吾
27
○長篠の戦いの描写はいいです。梅雪の出番が地位の低下に比例しているのかなと思いました。勝頼はいい人ながら頼りないイメージです。2024/05/23
金吾
26
○長篠の戦いの解釈はなかなか面白いです。一度衰退し始めるとなかなか取り返せない状態がよく伝わります。全体的に勝頼贔屓なのは諏訪の地縁なのかなあとも思いました。2022/06/15
金吾
26
長篠の戦い及び戦後処理をメインとしています。長篠の戦いの解釈は発表当時としてはかなり異端であり、小説としての真骨頂を感じます。梅雪がどこまで悪く表現されるか少し楽しみになってきました‼️2019/12/03
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