角川ホラー文庫<br> 粘膜蜥蜴

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角川ホラー文庫
粘膜蜥蜴

  • 著者名:飴村行【区分表記なし】
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043913022

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内容説明

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

203
グロいと言えばグロいけど、軽い感じのグロさだったかな。雪麻呂の傍若無人ぶりが、とにかく腹立たしい!このまま、とんでもない大人にならなかったのが、少しは救われたかな。富蔵、かわいい奴だと思ったんだけど…。ラストでどん引き。アサのオツトメにつきあうなよとなっちゃったよ。めちゃくちゃな話だったけど、伏線の回収はお見事でした。でも軽い感じでもグロいのは嫌ですね。2018/10/27

absinthe

150
スプラッタでホラーで、そしてユーモアもある。 もちろんエログロのオンパレードはシリーズのお約束。途中笑わせながらもギャーッと言わせる。登場人物が脈絡なく取り出すもの。そんなものがあったらこんな話になりそうだな。やだな。と思うとよぎった事がその通りに。 粘膜シリーズ?では、-人間、-蜥蜴、-兄弟の3作で一番好き。何かホロっとさせ温かい。変わり果て、行きつくところまで堕ちてしまってから愛に気づく。 ★閲覧注意★2015/08/05

H!deking

114
いやー面白すぎる!今回も想像の斜め上からきた。マジかー。この人の頭の中どうなってるんだろ。個人的には前作より好み。雪麻呂と富蔵の会話のテンポ感も秀逸。オチもどストライクでした。こんな話よく思いつくなー。すげーっす。2019/05/29

あも

91
再読。粘膜シリーズ第2弾。パラレルワールドで飴村ワールドで粘膜ワールドな戦時中の日本。著者の頭蓋をベロンと剥いて中にぱんぱんに詰まった壮大な妄想の一部を見させていただいている気分。この世界では亜人が普通に存在しており、通称・爬虫人と呼ばれる彼らは一部の金持ちの家では使用人として使役されている。その富蔵と雪麻呂坊ちゃまの話と、出征し、ナムール(東南アジアの前線)での話が主軸。エログロ変態度は保ったままにも関わらずミステリ的練度の高さまで装備し始め、更にその真相に切なさまでも与えられてしまう怪作にして問題作。2013/12/03

aquamarine

88
エゴイストの同級生に振り回されて死体の処理をさせられそうになる一章から、二章では一転して彼の兄視点の密林強行軍。巨大な人喰いミミズにゴキブリ、30cmもある巨大蛭といったバケモノのような生き物たちとの死闘は思わず眉間にしわが寄るほどグロテスクです。それがふと気づくと頭が蜥蜴で体が人間という爬虫人をキーに絶妙な繋がりを見せ、構成の妙に唸ります。ホラーでありながら思わず笑ってしまう箇所があり、そして読後気づけば巧妙な伏線の張られたミステリであり愛情の物語でもあったのです。これは凄かった。参りました。2017/10/09

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