内容説明
沖縄、イタリア、ニューヨーク、旅から旅へ行ったり来たり……。各地を忙しく訪ね歩きながら、その風景を楽しみ、出会う人びとに元気をもらう。晴れた日には根津神社で昼寝をし、大好きなあかぢ坂の上でのびをする。変わりゆく眺めと遠い旅先の町を重ねては、ふと考える身のまわりのあれこれ――。町に寄り添う著者ならではのまなざしで、日々の暮らしを見つめたエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
5
旅についてのエッセイ以外にも暮らしに関するものや時事ネタについて熱く思いをつづったものなどバラエティに富んだ内容になっています。2017/02/12
yamakujira
4
紀行文集かと思ったら、25編のエッセイには旅と関係のないものも多く、旅行に行く機会が多い著者が旅先や出会った人、読んだ本などから考えたことをつづったようだ。携帯電話が煩わしいとか共感できるところもあるけれど、首を傾げることも少なくなかった。例えば、日照権なら理解できても眺望権って難癖に思える。立つ前に主張できるならば、富士山が見えないから建っているビルを壊せって言えるのだろうか。古い建造物を惜しむのも頷けない。ビルでも寺でも城でも、人工物は壊していいと思うから。解説もピントはずれだなぁ。 (★★★☆☆)2021/10/06
たか。
2
旅先での話がメインかな?って思って購入。あまり関係無かった。紀行文というよりはエッセイですね。読みやすかったけど心に響くものはなかった。2014/01/28
あきこ
2
なんて気持ちのいいエッセイだろう。森まゆみさんを初めて読んだ。地元を愛し、世の中を心で感じられる人である。かといって感情に流されることもなく冷静でもある。不思議で魅力的な人だ。本書は旅日記。日本にとどまらず、世界中を旅している。外国でも庶民的な宿を選ぶところは筆者らしく強さも感じるがニューヨークを嫌いじゃないというのは意外でした。正しいと思ったことを素直に生活に取り入れているところが素晴らしいし、母親としても子供との距離感、お互いの信頼が素敵だ。2013/11/15
kiico
1
景観問題、テロ、NPOなど物事の背景を考えさせられるきっかけになった。「日本がしなければならないのは、難民を作り出す戦争への加担でなく、新たな難民を作り出さないための努力」という中村哲さんのことばが胸につきささる。「都市再生」が古いものをつぶしてピカピカに町を整備することではないことにも納得。2016/03/14
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