創元SF文庫<br> 消滅の光輪 上 《司政官》シリーズ

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

創元SF文庫
消滅の光輪 上 《司政官》シリーズ

  • 著者名:眉村卓【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 東京創元社(2012/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488729028

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

植民星ラクザーンでは、人類と瓜二つの穏和な先住民と、地球人入植者とが平和裡に共存し発展を謳歌していた。だがその恒星系の太陽が、遠からず新星化する兆しを見せている。数年内に惑星のすべての住民を待避させよ――。連邦経営機構に任ぜられた新任司政官マセ・PPKA4・ユキオはロボット官僚を率い、この空前ともいえる任務に着手するが。緻密な設定のもと周到なオペレーションを描きあげ、《司政官》シリーズの最高作にして眉村本格SFの代表作と謳われる傑作巨編。泉鏡花文学賞、星雲賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

15
司政官シリーズがユニークなのは、権力内部から社会構造の問題点を炙り出そうとしている点だ。そしてさらにユニークなのは、権力と言いながらも、植民惑星を統治すべき司政官制度が、すでに形骸化の傾向が増し、落日の存在となっていることだ。連邦と住民の板ばさみとなる司政官は、まさしく中間管理職の悲哀を滲ませている。『消滅の光輪』の主人公、植民星ラクザーンの司政官マセは、そんな微妙な立場の中で、司政官がもともと持っていた力の復権を、あくまで公のために求めていく。その悩める姿が、本書の読みどころだ。2012/01/09

k16

14
20150818上巻読了。 派手さはないがジワジワくる。 しかしこのペース、下巻で退避完了するのか。 2015/08/18

本の蟲

11
作者の代表作「司政官」シリーズの長編にして第7回泉鏡花文学賞、第10回星雲賞受賞作。無数の官僚ロボット群を従え、植民星をたった一人で統治する絶対権力者、司政官。だがそれも過去の話。現在は連邦や地元の有力団体の調整役にして時代遅れの名誉職と考えられていた。そんな植民星の一つ、ラクザーン。近い将来ラクザーンの太陽が新星化し、人の住めない惑星になるという。植民者の退避計画の密命を帯びて新たな司政官が派遣されるが、司政官を軽んじる各団体、企業、真意の見えない先住民の間で苦悩する。果たして住民の退去は無事進むのか?2020/12/24

イツキ

11
滅亡が決まった惑星から住民を避難させようとする司政官の奮闘を描く物語。権威が形骸化した司政官と司政官を形だけのものと見做している経済体の駆け引き、何を考えているのか捉えきれない先住民たちとのやり取りがとても読み応えがあります。また、官僚ロボット達に囲まれロボット達を統制する司政官の役目と感情との折り合いをつけようとする自問や人間とロボットとの違いといった問いも印象的でした。2018/01/01

DEAN SAITO@1年100冊

9
一定の権限を与えられながらも、自分より強大な、より「大きな」動きを前にしてなすすべもない、1人の官僚の悲哀を痛々しいほどに描いた傑作。同じ司政官シリーズの、『引き潮のとき』の文庫化も待ち遠しい。2018/06/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/477255
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす