エセー3

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エセー3

  • ISBN:9784560025765

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内容説明

ミシェル・ド・モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリストである。彼が残した『エセー(随想録)』は、古典知識の集大成であると同時に、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによってデカルト、パスカルなどの思想家に影響を与え、今日にいたるまで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとした彼の思想をよく表している。本巻には、「酔っぱらうことについて」「良心について」「実地に学ぶことについて」「書物について」など11編を収録。《わたしが思っていることをいってしまうならば、みんなが酔っぱらうからといって、酒を禁じるといった習慣はまちがっている。よいものだからこそ、度を過ごしてしまうのではないか》(「酔っぱらうことについて」より)。モンテーニュのイメージを一新する平易かつ明晰な訳文で古典を楽しもう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マッピー

18
後半の方が興味深いテーマだったのだけど、何でだろう、なかなか文意が頭に入ってこない。というわけで、付箋は本の前半にばかり付きました。”徳とは、色鮮やかで、強力な染料なのであって、魂が一度それにひたされると、あとはもう、魂もろともはぎ取らないかぎり、その色が落ちることはない。”得ではなく徳を行動原理にしたいと常々思っていますが、難しいですね。自己中ではないつもりですが、好き嫌いが徳の足を引っ張るのです。精進しなくては。2023/03/31

朝乃湿原

10
第3巻はモンテーニュの死生観、学問に対する態度が描かれていて、大変興味深かった。セネカなどの書籍をあらかじめ読んでおいたことで、本書の内容を理解することが少しは容易になった気がする。なんとなく見たことがある文だな、と思って脚注を見てみると、果たして読了した本の文章だった時は嬉しく思う。『書物について』の章では影響を受けた作家の名前がずらりと並ぶ。いつかプルタルコスとウェルギリウスは読んでみたい。『エセー』単体でも素晴らしいのだが、モンテーニュの愛読書を確認してから、再度読むのも良いかもしれない。2023/05/20

singoito2

8
動乱の時代を生きた知識人の内省録。でも、以下のような記述はまるで現代の読メユーザーで親近感を覚えます。「わたしは極端に物覚えがわるい。(略)新しい本だなと思って手にしたところ、その数年前に(略)ということが、何度もある。で、(略)しばらく前からどのような方策を講じているかといえば、書物の終わりに(略)読了した日付と、おおまかな読後感を書き留めている。そうすればあとから、その本を読みながら、著者について、どのようなイメージを描き、どんな印象をいだいたのかぐらいは思い出せると考えてのことだ。」P1822023/11/14

はなよ

8
読み終わった、いや、読み終わってしまった。と言うのが正しいか。次巻が届くまであと3日以上あるから、もっとゆっくり、大切に読もうとしてたんだけど、先が気になりすぎてあっという間に読んでしまった。戦争の章以外、全ての章の一字一句が価値を持っているといっても過言ではないと思う。2017/09/24

amanon

3
三巻目ともなると、そのスタイル…とりわけ西洋史のエピソードに少なからず紙幅を割くというそれにかなり慣れた感が。これまでになくさくさく読み進めることができたのと同時に、格調高い文体を楽しめるようになった気がする。ごくなにげないことをテーマにしていても、そんな考え方があったのか、と思わず虚をつかれるような知見が散見されるのはさすが。その辺りは、繰り返し読んで味わうべき類のもの。そいういう意味で、かの『徒然草』と並び称されるということに改めて納得がいく。とりわけ第2章は酒飲み必読。身につまされることうけあい?2020/11/11

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