内容説明
モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリスト。彼が残した『エセー(随想録)』は、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによって多くの思想家に影響を与え、今日まで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとしたモンテーニュの思想をよく表している。本巻には、「栄光について」「嘘をつくこと」「怒りについて」など25編を収録。モンテーニュのイメージを一新する平易かつ明晰な訳文で古典を楽しもう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
13
モンテーニュにとっての『栄光』とは、今でいう『矜持』とか『プライド』のようなもののような気がします。過剰な承認欲求。児童虐待は、モンターニュの時代からあったんですね。多様性への言及も。今も昔も人間って変わらんなあ。ところで最終章のタイトル『子どもが父親と似ることについて』について。50ページもあるこの章のほとんどが、医者と医療行為への不信なのです。ただ、章の最初と最後に、先祖代々医者嫌いの一族と書いているので、間違いではないのでしょうが、正解でもないですよねえ。2023/04/26
湿原
10
前巻の「レーモン•スボンの弁護」が強烈だったためか、本巻は興味深いと思った章があまりなかった。しかしそれでも名言は至る所にあり、メモした文章は数多い。哲学は実践には不向きであるとか、哲学自体に普遍性がないのだから個人個人が自分に合うものを探求しなければならないとか、などなど。「エセー」に取り組むモンテーニュの姿勢が見えてくる。また17章の「うぬぼれについて」で著者自身を散々に貶めているのには驚いた。本人はがっしりとした逞しさだけが取り柄だという。色々特技を持っていても、健康以上に優れたものはないのだろう。2023/08/24
いとう・しんご
8
1580年に出版された原書の第1巻と第2巻は本巻までで、あとの2分冊は1588年に出された第3巻にあたる。第2巻の、つまり初版の最後の言葉は「「人間の思考のもっとも普遍的な性質とは、多様性にほかならないのである。/Leur plus universelle qualité, c'est la diversité.」。世界中の紛争地帯の人々に言って聞かせたい言葉です。2023/11/18
はなよ
8
とにかく長い「レーモン・スボンの弁護」と、作風が変わる六巻(原典でいう三巻)に挟まれたこの五巻は、エセーにおける最後の癒やし(?)とも言えるかもしれない。私はこの巻が一番好きだ。原典における二巻の最後を収録しているからか、今までの集大成的な章も多く、奇形児や宿についてなどの小ネタがちょくちょく挟み込まれて、肩の力を抜いて読める。2017/10/06
amanon
5
理解の程はともかくとして、これまで読んできた本シリーズの中でも、とりわけ楽しめた気がする。とにかく著者ならではの、幅広い教養と知識と鋭い知見に改めて驚嘆。今更だが、『徒然草』と愛通じるものを感じることしきり。正直言うと、立ち止まって考えなければ…と思う箇所が少なからずあったが、つい飛ばしてしまった。再読する時の楽しみにしようという言い訳をして(笑)。しかし、実際、そういう読み方を許容するテキストだと思う。個人的に驚きというか、新鮮だったのは、カサエルを高く評価していること。この辺り探求の価値があるかも。2021/03/04
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