美童物語(1)

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美童物語(1)

  • 著者名:比嘉慂【著】
  • 価格 ¥701(本体¥638)
  • 講談社(2015/01発売)
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  • ISBN:9784063725803

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内容説明

魂(マブイ)還る島、沖縄(ウチナー)。――過酷(かこく)な戦局に揺さぶられながらも、独特の死生観や古来伝わる風習を慈(いつく)しんできた、沖縄の人々。活写される彼らの「生と死」、そして哀しみと深い感動に満ちた短編集!! 「風葬」:興味本位から“風葬と洗骨”を取材した女性作家。やがて号泣した理由とは!? /「ジュリ馬」:貧しさゆえに「ジュリ(=遊女)」となった少女の、擬似家族との出会い。/「方言札」:“標準語”を強制された人々の苦悩。ほか、「仁政(じんせい)叔父さん」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

32
面白い!戦時中の沖縄の物語。レンタル落ちで2冊20円で購入したのだが、作品の良し悪しと値段は別物だと改めて痛感。主人公は砂星島のノロ(集落の神事を司る世襲の女性司祭者)の海里一家。一家を巡る人々と事件の連作なのだが、琉球の古俗と沖縄の近代史が絶妙に絡む。日本国民と言いながらも同化してまだ浅いと言える歳月。ヤマトによる支配が見える時期のスケッチでもある。風葬・洗骨・辻のジュリ(那覇の芸妓・遊女)・標準語教育の方言札・マブイ(魂)・琉球古武道・移民…盛り沢山である。著者の離島散歩漫画も良い。お勧め。2014/12/29

澤水月

24
沖縄旅後に読み衝撃。連載時に注意書き、県外の人に読みやすくない…未知か、見聞していても届きづらい現地の方の肉声を素朴な絵で綴る。1話目、極端に島の者に不遜な態度の作家は岡本太郎だろう(漫画はそれでも美しく読みやすい)。また方言札の話、ヤマトになれ!と古来よりの言葉を使わぬよう動く校長らの姿は物凄くオブラートにくるみつつ、ひめゆりの方々がどういう立場だったか、ある種タブーで繊細なところをつく(彼女らは矯正する側の教師になるべきエリートで軍属的だった)。ユタやジュリ=遊女の誇りと風習も。自然美が沁みる(コメ続2017/10/06

タマキマタ

7
人に貸したらどこにいったかわからなくなったので再購入。久しぶりに読み、やっぱり泣く。たくさんの人に読んでほしい。新作が出てほしいなあ。2017/05/21

たまきら

7
科学を愛している私はあまり超自然的なことについて考えないけれど、血の力を疑ったことはない。人間という社会動物に必要な何かを与えてくれるものを侮ってはいけない。2015/06/23

gelatin

6
★★★★★ 人生においてもっとも大切にしている漫画のひとつ。初登録だが長年愛読している。イタコの本を読んでユタやノロのことを連想したので読み返した。お恥ずかしい話だが、これを読むといつも泣いてしまう。悲しみや怒りを受け入れる人々の風習や心の有りよう、苦しいこと、苦しんでいる人への御願。「魂(マブイ)が島に還れるよう、たくさんたくさん祈るからね」2014/03/28

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