内容説明
「飛び去る時がどれだけ人を賢くするか/魂は満ちることを知らぬ穴ぼこ――」(『魂のいちばんおいしいところ』所収「木星の岸辺」より)。「生」を実践するなかで、詩は、谷川俊太郎は、どう変遷してきたか。若き中国人研究者、田原の目を経て新たに編まれた21世紀初のアンソロジー、完結編。編者による書簡インタビュー、半世紀を超える詩人の多彩な活動をあとづける年代別著書目録、年譜を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
橘
31
3巻も色々な色の言葉たちでした。やわらかかったり、ちくちくしたり。クレーの絵に付いているのであろう詩も素敵で、絵と一緒に見たくなりました。短い中にも世界が広がります。2017/09/20
そり
11
詩集だけでなく、インタビューも掲載されている。谷川さんが小説を書けないのはなぜかという質問があった。小説は時間に沿うもので、詩は時間を輪切りにするもの。つまり、一瞬を文章で描いているらしい。なるほど、言われてみれば確かにそうかも。納得。再読する時の注目点ができた。題名から興味深くなったのは「水」「火」「光」「地」の4つの詩。人間よりも遙かに古くから地球に存在するもの、これを詩人の目で視るにどう写っているのか気になった。生々しくて、神秘的で、多角的ですごかった。陳腐な言い方だけれどやっぱりすごかった2013/03/23
Fuck_the_Facts
2
巻末のインタビュー読んで、「この人は言葉に慎重な人だなぁ」って思った。浄土が好き2012/11/22
1998
1
始まりがあって終わりがあるから 始まりもなく終わりもないものが見えてくる 「夕焼け」2020/03/07
よう
1
今、谷川さんの詩にはまっています。谷川さんの詩には、ユーモアと、哲学を感じます。2017/01/21