内容説明
半世紀以上のキャリアを持ちながら、瑞々しい作品を創作し続ける現代詩の奇跡のような著者。彼の2006年以降に刊行された15冊の著作と未刊行詩篇より代表詩を厳選。最新年譜と、収録詩集装幀をカラーで紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちまる
10
谷川さんの詩集を読んだのは、3冊目。さらっと書かれているものや、しっかりと書かれているもの。それらは、どうゆう風にして書かれたのかなと気になります。その時の感情や情景を表しただけなのか、それともしっかりと考え抜いて表現したものか。読書家のみなさんにも、ぜひ詩に触れてみてほしいです。2019/04/05
駒場
7
「詩の擁護又は小説はなぜつまらないか」という詩がしびれます。「初雪の朝のようなメモ帳の白い画面を MS明朝の足跡で蹴散らしていくのは私じゃない そんなのは小説のやること 詩しか書けなくてほんとによかった」「小説はそんな詩を薄情者め世間知らずめと罵る のも分からないではないけれど」2023/05/07
ダイスケ
7
どの詩も、哀しかったり、嬉しかったり、不思議だったり、綺麗だったり。読んだ後は気持ちは上向いている自分がいる。是非、谷川さんには1つの区切りとして100歳まで執筆を続けて欲しい。「闇は光の母」が一番印象に残りました。2016/09/18
井ノ上満幸
3
はじめての詩集読破。普段使っている言葉がいかに陳腐で限定的にしか使っていないものであるかを思わせる位、谷川さんの言葉は素晴らしい。心の中をうまく表現してくれているものもあれば、意味の良くわからないものもあるけど、不思議に全て体の中に入り込む感じ。詩のテンポが心地いい。読んでいくと何故だろう、全ての詩においてその情景が目に浮かぶ感じも不思議だ。言葉とは意地悪でこれほどまでに言葉を使いこなしてもまだまだ心の中は表現しきれていないのだろうなと思う。 2016/10/08
みい
2
谷川俊太郎さんの詩を読むと心が整う気がするのはなぜだろう?いつも違和感のらある事柄が常識なんてぶっ飛ばして、ほんとうのことが書いてあるからかもしれない。「空」がすき。「さびしさは甘えじゃない。さびしさはふたりで生きている証し」2019/08/04