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内容説明
なぜ人は、心の闇を隠すのか? コンプレックスばっかりの青春17遁走曲(フーガ)!! 高校最後の夏休み。美人のゆみちゃんと地球が滅びるほどセックスをして、大好きなバイクを乗り回す――。ジョイフル過ぎる青春に、むしろ怯(おび)える小さい男・荻野(おぎの)も、ついに進路を決定する。ボンノーを断ち、勉強とバイトのみに熱中時代!! ところがイジメられっ子オーラばりばりの同僚・越(こし)くんから、ハンパねぇ秘密を打ち明けられて……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
20
越って、荻野の鏡のような存在。越の悩みを聞いてあげることで、自然と南雲との関係を見つめ直す構成になっている。だいたい、受験勉強と恋愛を両立できるほど、若い男の子は自分をコントロールできないし、今自分の見ている世界の外部に何があるのか分かっていない。他方で難しいのは、分かっている男には魅力が無いということだ。たくさん持っていることよりも、欠落に惹かれるということがあるからだ。でなければ南雲は荻野を選ばない。ふたりの関係に暗雲が立ち込めるのを、読者は自分が経験した後悔と共に読み進める。2025/02/03
Taxxaka_1964
14
最も大切なのは南雲さんが髪を切ったことだが、バイト先での越君との遭遇を忘れてはいけない。そしてそのヤバい彼女も。そんな中でも荻野の受験と南雲さんとの深い関係は続く。 南雲さんの新しいアパート近くのちょっとした住人エピソードもなかなか。そしてヤクザ?になったらしい谷脇がまたもピンチ‥。 それにしても荻野君はなぜここまでモテるのか? 2025/11/20
かに
4
日常と非日常の混同。何でもない毎日の中に隠れてて、ときどき現れる苦悶。他人には知り得ない、その人だけの毒。現実世界も、あんがいこういう感じなのかもしれない。普通は、普通じゃない。2013/07/08
yom
2
谷脇、収まるところに収まる。無かったことには出来ず、ひょんなキッカケで忍び寄ってくる。2023/11/30
やいとや
1
p26からの荻野の夢への語りが素晴らしい。これは『グリーンヒル』のラストへのアンサーなんだよね。関口から荻野へバトンが受け渡される。本来ならここで完結なのだが、越君と厄介な彼女が隙間を埋め、そして谷脇の再登場。荻野の物語はある意味では終わったが、谷脇「との」物語はまだ終わってはいない、という事か。谷脇が奇妙な程魅力的な理由がイマイチ言語化出来ない。ずっとこの物語は「平凡な日常のすぐ側にある危険」がギリギリの所でぶつからずにやり過ごされる様を描いているが、遂に「胃ガンの男」として名前まで剥奪されるのが秀逸。2022/06/26




