新潮文庫<br> 氷雨心中

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新潮文庫
氷雨心中

  • 著者名:乃南アサ【著】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 新潮社(2014/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101425368

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内容説明

酒蔵へ出稼ぎに来た青年は、昔ここで働いていた祖父が女性を案内中、発酵タンクに落ち、共に事故死したことを知る。そして彼もまた恋人を連れて酒蔵を案内すると……「氷雨心中」。能面、線香、染物、提灯など、静かに自分の技を磨き続ける職人たち。だが、孤独な世界ゆえに、周囲の人々の愛憎も肥大してゆく。怨念や殺意を巧みに織り込み、美しくも哀しい人間模様を描く6つの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shizuka

61
え?え?あれ?っとなってから、あ、そうだったの!ぞぞぞ〜とくる恐怖がすごい。初体験「追っかけぞぞぞ」本。一瞬、わからないの。一瞬平凡なの。でも奥の奥をよ〜く覗いてみると、人間の欲から生まれ、欲にまみれた真実が転がっている。笑いながら。特にこりゃ、こわい。と思ったのは『青い手』と『おし津提灯』。二つとも真顔なんです。たぶん「悪いこと」っていう意識が薄い。サイコっぽいのか。サイコは本で出会うだけで怖いなあ。他の作品はまだ悩んでみたり、泣いてみたりと人間味があるので「小説」だけれど、あの2作は。。。ぞぞぞ〜、、2016/11/08

ann

44
確かに「面白い」のだろう。ひとつひとつの物語はよく練られていて、その職業のこともとても丹念に書かれている。短い時間に入り込めて展開が気になる。でもそれだけ。読み終えたあとにそれぞれの題名を見ても、どんな内容だったのか思い出せない。 この作家だけではなく、最近特にガッカリすることが多いのは作家界の世代交代なのか。それともその流れに付いていけない、我がよる年波のせいなのか。昔の作家の本は安心する。2019/09/22

ゆめ

42
なんとも言えない読了感。短編集だが 長い小説を読んだような気持ちにさせる。事件が起きないうちに終わるが事件は間違いなくおきている。不思議な一冊に出会った気がした。2018/08/15

aax74370

36
★★★★☆ 職人の世界をテーマにした 男女間のとても重く暗い話ばかりでしたが、どれも良かったです♪ 短編なんで、結末は ほとんど想像通りですが、好き系な話で、完成度は高かったです。「青い手」が一番好き。 2013/10/26

らすかる

32
全てがラストでゾワッとする6編の短編集。お香、着物染め、金細工、能面、提灯、の和テイストをテーマにしているので静かで味わい深いのだけれど、最後に落とされる。ゾワッとする深みに。どの作品も良かった!このゾワゾワ感、大好きです (*´―`*)2019/02/16

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