内容説明
インドを代表する比較思想、比較宗教学の世界的碩学ラーダークリシュナン(1888‐1975)が、物と心、現象界と本質界、科学と宗教の一切を抱懐する“存在の神秘”について解明した古典的名著の待望の翻訳である。今日の哲学、思想、宗教など人文研究が、多岐にわたり専門分化し精緻化するなか、人間と社会と自然・地球の全体的な調和を踏まえて、人類は未来に向かってどう進化するのか。本書の智慧は新たな可能性への豊かな示唆に富む。
目次
第1章 宗教への近代の挑戦
第2章 宗教の代わりを果たすもの
第3章 宗教体験とその主張
第4章 知性と直観
第5章 人間の内なる霊魂(精神)
第6章 物質・生命・心
第7章 人間の人格と、その運命
第8章 究極の実在
著者等紹介
ラーダークリシュナン,S.[ラーダークリシュナン,S.] [R〓dh〓krishnan,Sarvepalli]
1888‐1975。古代ギリシアやキリスト教から20世紀に至る多くの哲学者、宗教家の著作群と向き合うとともに、インドのヴェーダーンタ哲学や仏教に及ぶ広範な知見を駆使し、究極の真理とは何かを探究する
山口泰司[ヤマグチヤスジ]
1941年東京に生まれる。1960年早稲田大学第一文学部哲学科西洋哲学専修入学。1962年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。明治大学文学部教授(1988‐2012)、ケンブリッジ大学客員研究員(1994‐96)、インド、シュリー・オーロビンド・アーシュラム客員研究員(2004‐05)などを経て、現在日本ヴェーダーンタ協会理事。著訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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