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内容説明
歓喜の表情で天国に昇っていった夫・遠藤周作。臨終にあたり、夫は妻に3つの宿題を遺していった。「死は終わりではない」というメッセージを伝え、「心あたたかな医療」が行なわれるよう力を尽くし、「日本人の心に届くキリスト像」とは何かを考えていくことである。あれから3年……妻は懸命に夫の宿題の答えを探し続けた。愛する人を亡くして癒されない人たちに励ましのメッセージを送り、3年半の介護経験を活かし、医師たちに様々な問題を提起してきた。また、日本人にあったキリスト教とは何かを考え、訴えかけてきたのである。本書は、そんな妻が、読者に励まされつつ綴った感動的な報告書である。茶目っ気たっぷりだった作家・遠藤周作氏の意外な一面もかいま見られ、夫婦とは何かを考えさせられる。30万部のベストセラーになった前作『夫の宿題』の解答篇として、読みごたえ十分な作品。解説は遠藤周作氏の親友でミュージカル脚本家の山崎陽子氏。
目次
第1章 宿題の答えを探して(老いはけっしてゴールデンエイジではない;我々はいい夫婦だったね ほか)
第2章 お医者様にお願いしたいこと(読者からの反響;医者の正義は絶対か? ほか)
第3章 自宅で死ぬという贅沢(家族の声を聞きながら逝きたい;命の長さより命の深さ ほか)
第4章 日本人の心に届くキリスト(私にとってのカルカッタ修道院;観音様を拝んでから学校へいった娘時代 ほか)
第5章 再会(BGMのような死への不安;苦しみも笑いのオブラートに包む ほか)