内容説明
引用される作品は、記紀万葉から折口信夫、ヘーゲル、サルトルにまでにおよび、そのジャンルは詩、物語文学の表現としての通史であり、戯曲の成り立ちを、能・狂言を通じて丁寧に展開した画期的論考でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
192
著作者・吉本氏による独自の文学論を展開した作品。前作のなかで言語とは”自己表出”と”指示表出”に分類している。難解ではあるが、自己表出とはある対象に対して意識の動きを表したものであり、指示表出とは対象に対して何らかの指示をを与えようとする動きを表しているのだと思う。これらを核(自己表出性を縦軸に指示表出性を横軸として表す)として、この2つが織りなす軌跡が言語構成であり、織りなす軌跡の美しさ(バランスが取れていること)が”言語にとっての美としている。2018/04/18
yumiha
41
理解しようとして読むからつまずく。物理書や哲学書のように難解だと思う所は流し読みでええやんと思ったら気が楽になった。そしていつもように予断と偏見レビュー、行きま~す(^_^)/シンデレラや白雪姫などの童話は、王子様と結ばれてめでたし!なのに、帝からの求愛を拒絶して月の世界へ行くかぐや姫が、なんでなん?と子ども心に納得できないままだった。本書では「貴種流離」譚、つまり神性を持ちながら地上に降りてきた貴種のかぐや姫だから、「王権に対する神権の優位」を原始的なかたちで貫いているのだそうだ。とン十年ぶりに納得。2024/08/28
しゅん
13
「だと言っていい」という文の頻発が特徴的。劇に関する議論で、ブレヒトらをディスっているわけですが、そこに「本質的な」批判があるとはとても思えないんだよな。曖昧な言葉遣いと明確な罵倒。この嫌らしい組み合わせが何故多くの日本人を魅了したのか、結局よくわからない。2020/03/24
ゆうくん
7
人生変えられるレベルの読書です2025/12/11
ken
6
ようやく読み終えた本書。あまりに難解で、まさに「文章との格闘」といった感じだった。文学の起源はとても興味深く読めた。改めて吉本の言語観を噛みしめてみる中で、ソシュールとの関係性や、親鸞との共通点について考えを整理することができた。やはり、吉本隆明は、人間の主体の復権をつよく願った思想家だったのだろう。そして、親鸞と吉本の言語観には、きっと共通点がある。いずれ吉本著『最後の親鸞』も読んで、吉本の親鸞論にも触れたいと思った。2021/05/26
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