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内容説明
アベルと共鳴したアリアドは、ベリンモンの感応演奏者であることを証明した。だがプレイヤーのアリアドと楽器アベルの相性は、なんとなくミスマッチ。しかし本当の障壁はアリアドの心の中に潜んでいた。原始惑星ナイト・メア、その赤い海のほとりを歩くアリアドともうひとりの男…封印された扉の向こうから悲劇の記憶が立ち上がる。未来を夢みる惑星で、いったいなにが起きたのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
22
2001年9月初版。萩尾先生の新境地とも言える叙事詩の様な心理SFドラマ!後の「バルバラ異界」にも通じる、異世界との共鳴事項を取り扱った壮大な物語だった。ラストのオープンエンディングも、ほっとさせる。この当時は一般的ではなかったのか「トラウマ」という言葉に脚注がはいり「精神的な外傷のこと」と有ります。とにかく圧倒的、わたし的には筒井康隆の『夢乃木坂分岐点』や『パプリカ』との共通性を多く感じた。ラストの伏線回収のカオスは壮大なサイコドラマでも有り、『もうすぐ宙港です』をも凌ぐ世界!人間を楽器とする発想が凄い2025/02/09
ふりや
11
アリアドの感応楽器として共鳴を証明したアベルですが、演奏自体は上手く行かず。その裏にはアリアドの過去の因縁が。原始惑星ナイト・メアを巡るアリアドのトラウマをメインに描かれます。鎌倉を舞台に、宇宙船、夢の世界、未知の惑星など、SF的なスケールの大きさが広がっていきます。第2巻はアベルよりも、むしろアリアドが主人公といった感じでストーリーが進んでいき、感応楽器であるアベル、アリアドの学友であったダリダンの謎が徐々に明かされていきます。シリアスな物語の中にもコミカルな描写や登場人物も多く、面白く読めました。2020/10/05
袖崎いたる
6
名作には名解説が付くもんだな。漫画家の清水玲子がい〜ぃ文章を書いている。私の思索もはかどるよ、ありがたいありがたい…ストーリーのほうも良い。音楽と楽器と共鳴と。最後は精神分析をおこなってトラウマの箱をこじ開けて、プレーヤーの心を寛解させる。オチもまた良い。男同士の友情でもない、所有・使用関係のパートナーとしての打ち解け合いがストンと物語に終わりをくれている。2020/05/19
冬峰
5
海に溺れて死んだかと思ったら、プッツン状態で復活した少年アベル。しょっぱなから周囲の人間たちは、以前の彼に対するわだかまりをあらわにするので、それを別人と化したアベルが解きほぐす話なのかと思いきや、元人格に近い?状態に戻って引っ掻き回す。「楽器」を取り戻しに来たアリアドとは妙な距離感で、しかも2巻まで来ると弟や友達はフェイドアウトしてアリアドの過去話つまりエイリアンの世界に触れる。色々詰め込まれてたなあ…これ全2巻じゃなくて、もっと続く予定だったのではないかと思う。2024/08/29
還暦院erk
5
蔵書再読。なるほどこういうラストか~。『バルバラ異界』では某少年の死が非常に悲しくて「ハッピーエンド」に浸れなかったけれど、これは良かった。とは言っても、この物語でも重要人物の死が前提になっているのだけどね。点描の表現が美しい…。2016/09/24
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