内容説明
昭和初期、不良勢力が覇を競う一大盛り場の新宿で、愚連隊を次々と屈服させ群雄割拠の街を制した万年東一。金も名誉も欲しがらず自らの信念だけを貫いた男は戦前、安部磯雄社会大衆党党首襲撃事件を起こし、戦後は名の売れたヤクザを配下から綺羅星のように輩出する。そのダンディズムに溢れた生涯を爽快に描く愚連隊ノンフィクションノベル第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
出世八五郎
12
10年以上の積読本を2日で読了。映画兵隊やくざのモデルという噂を持つ愚連隊の元祖万年東一とその子分や妻などのエピソードを8つに紹介したもの。昭和10年頃より活動を始めた万年その他の人々は既にこの世に存在しないだろう。しかし、ヤクザ未満の愚連隊がどういう人々だったかは多少なりとも窺い知れる。浅草博徒一代記にも描かれている通り、昔のそれと現代のそれは隔たりがある。勿論、万年が堅気をいじめていないとは言えないが、任侠の存在した時代のそれはまさしく理想的な必要悪だったと思う。現代では成されぬ生き方だと思う。2014/11/07
なおぽん
0
安藤昇の兄貴分小光の兄貴分ということで、その生き様を追想させていただいた2020/12/04