内容説明
あらゆる面で日本ミステリーの基礎を築いた巨人、江戸川乱歩のすべての短編を一望できる全3冊。エンターテイメントとしては異例の、数10年という長きにわたって読み継がれてきた名作群を完全網羅する。各巻に著者自身による作品解説つき。本巻は『湖畔亭事件』ほか、傑作『屋根裏の散歩者』『陰獣』など、謎解き・本格もののなかから100枚以上200枚以内の7篇を収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
13
犯人どころか、被害者さえもはっきりとわかっていない「A湖畔の怪事件」。その真相を知っている内の一人は「レンズ狂」という常ならぬ性癖の 持ち主で、それ故に犯行現場を“目撃”していて・・・(「湖畔亭事件」) 乱歩の謎解き短篇のうち、100枚以上200枚以内の作品7編を収録した1冊。2016/12/11
しろ
13
☆7「月と手袋」をお目当てに購読。『皇帝のかぎ煙草入れ』の改良版やらなんたらの噂をどこかで聞いた気がするので。なるほど確かに似た状況トリックで若干無茶で似ていると思う。倒叙トリックとしても面白いし、浮かぶ情景も解りやすいので完成度の高い作品だった。他の短編はいくつか読んだことのあるものだったけど再読しても面白い。人物入れ代わりとか変装とか相変わらずの乱歩なのだが、文体や雰囲気が不気味でいいんだよなぁ。2013/01/08
ばろやん
2
鬼の列車を使ったトリックはテレビのシャーロックホームズの中に出てきた。しかし、テープレコーダーとかコンタクトレンズとか出てきて時代考証がわからなくなってきた。2016/06/04
AR読書記録
2
ふー,全くもってどれも面白い.謎解きが終わったようでいても,最後の1ページまで気が抜けない.いわゆるエログロ,怪奇趣味まで含め,盛り込み過ぎなくらい入れても,ちゃんと短編としてすべてすっかりおさまっている.特に“楽屋落ち”まで入れてしまった「陰獣」ときたら...! 登場人物が語る形式も多いですが,その口調が理知的,またなんだか紳士的なのもすごく効果的です.そんな語り口で,変態的趣味を語られてしまったら.. 全く,江戸川乱歩の斜めから人間を見る目は,とんでもないですね.2011/09/29
氷沼
2
「鬼」、「屋根裏の散歩者」、「何者」などが特に面白いですね、そして傑作「陰獣」、もう言いつくされていると思いますが、幾度読んでも傑作だと思います。あのモヤモヤした終わり方も、考えさせるような感じでイイと思います。2004/08/09
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