内容説明
「捕物帳の古典」といわれる半七捕物帳全篇を網羅した全6巻。化政期から幕末期にかけて、半七老人の功名談の数々を江戸の風俗を織りまぜて描く。事件現場を彷彿させる地図、町奉行や庶民の暮らしがよくわかる詳解付き。第1巻には「お文の魂」「石灯籠」「勘平の死」「湯屋の二階」「お化師匠」「半鐘の怪」「奥女中」「帯取の池」「春の雪解」「広重と河獺」「朝顔屋敷」「猫騒動」「弁天娘」の13話を収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たま
30
『文豪山怪奇譚』所収の岡本綺堂の短編が面白かったので、『半七捕物帳』へ。この筑摩書房版(1998)は今井金吾さんの詳しい注、浮世絵から取られた挿絵、現在と当時を重ね合わせた地図が各話に付され、とても楽しめる作り。今井さんによれば半七は1823年生まれの実在の人物だそうで、すると活躍したのは幕末、72年生まれの綺堂に昔話を語ったのは90年代の終わり頃か。事件そのものにそれほど曲はないが、元岡っ引きの隠居が元御家人の倅に江戸を語って聞かせる、その物言い、物腰が実にこなれていて魅力的。これが江戸の粋と思う。2021/11/08
竜王五代の人
3
ホームズものを江戸時代に持ってきて、とは創作の由来に書かれることだけど、謎解きどうこうよりも、人間関係を聞き出して怪しいやつに十手の威力で白状させる、というものが多い。とはいえ、老人の昔語りという体裁のほのぼのとした調子は読み物としてよい。古語解説が充実しているのもよい。お気に入りは、謎の誘拐事件がハッピーエンドに、の「奥女中」。結局怪奇現象の謎は解かれない、怪談めいた「猫騒動」も。2022/12/19
あちこ
0
わたし用に借りた本。江戸時代を背景としたお話しの何が好きかっていうと、相手を思いやる心が振舞いや言葉に自然に表れているところだね。この言葉づかいだけでも、体得したいものだわ。2013/12/13
ゆりっぺ
0
1999年7月31日
てっちゃん
0
1998年7月26日に読了
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